久保茂昭監督が語る 原作への愛、アイヌへのリスペクトが生み出した『ゴールデンカムイ』
「闘い」がいつか「夢」に変わるまで
池ノ辺 監督にとって、映画ってなんですか。 久保 本当は「夢」であってほしいんですが、今の僕にとっては「闘い」でしかないですね。 池ノ辺 それはどんな「闘い」ですか。 久保 映画というのは最強のエンターテインメントだと思うのですが、それを創り上げるというところにおいては、全てのものと闘う必要があると思っています。 池ノ辺 リングに立って真剣勝負に挑むような気持ちなんでしょうか。 久保 そうですね。それはスタッフとの闘いであったり、時間との闘い、予算との闘い‥‥いろいろある。そう言う意味で今の僕にとっては「映画」は「闘い」ですね。 池ノ辺 今回の『ゴールデンカムイ』の「闘い」の結果はどうですか。 久保 今回の闘いはまだ続いていると思っています。これからお客さまの反応もどんどん出てくるでしょう。そうしたところも含めて全ての責任は負うつもりでいます。 池ノ辺 いつか、映画が「夢」になった時の監督のお話もぜひ伺いたいですね。
インタビュー / 池ノ辺直子 文・構成 / 佐々木尚絵