【大学選手権】「駒大三羽がらす」に競り勝った早大日本一の主将が始球式「投手ってこんなに緊張するんだと」
第73回全日本大学野球選手権大会(報知新聞社後援)が10日、神宮球場と東京ドームで開幕した。全国26連盟の春季リーグ戦などを勝ち抜いた27校(九州地区大学連盟は南北2校)が出場。大学日本一を懸けた熱き戦いが展開される。 【トーナメント表】今秋のドラフト注目選手も出場 神宮では始球式が行われ、第23回(1974年)大会では早大の内野手、主将として優勝に導いた小橋英明さん(72)が、ノーバウンドの投球を披露した。 「緊張しました。マウンドって、立ったことないから。ピッチャーってこんなに緊張するんだと。早稲田のOBから『絶対前から投げるな』『絶対ノーバウンドで投げろ』って言われまして、練習では届かなくて、ワンバンになってもいいやと思っていたんですが」と爽やかな笑みを浮かべた。 「74年は札幌の円山球場で開催されたので、気分的には観光旅行という感じでした」。決勝では中畑清、二宮至、平田薫の「三羽がらす」を擁する駒大と激突。下馬評を覆し、3-2で競り勝った。「ご褒美がそのまま北海道旅行で、お金がなくなっちゃった。マネジャーは大変だったんじゃないですかね」 昨年まで早大野球部OB会「稲門倶楽部」の副会長を務め、今年も会長補佐として現役部員をサポートする。「今年のチームは一戦一戦、力をつけていった。一番の特徴は粘り強さ。これがあれば、必ず日本一になれる」。久しぶりに袖を通した背番号10の「WASEDA」のユニホーム。活力あふれる表情で、エールを送った。(加藤 弘士)
報知新聞社