警官かたる電話で「身の潔白を証明してほしい」…購入指示した金塊を玄関付近に置かせる手口相次ぐ
岩手県警生活安全企画課は、金塊を購入させてだまし取る特殊詐欺の電話が、昨年末に県内で複数件確認されたと発表した。新たな手口とみられ、同課は「金塊の購入を指示する電話は詐欺」と注意を呼びかけている。 【図】「有事の金」金の価格の上昇続く
同課によると、警察官などになりすました人物から「事件で口座が悪用されている。共犯として逮捕される可能性があり、身の潔白を証明してほしい」などと電話があり、金塊の購入を指示される。購入後には、金塊を紙袋などに入れて自宅玄関付近に置くよう指示され、そのまま持って行かれるという。
県内では同様の電話が12月下旬以降、少なくとも2件あった。現金振り込みや「受け子」に現金を手渡しする手口と異なり、金塊を購入させるケースは県内では珍しいという。
県警は金融機関と連携し、窓口や現金自動預け払い機(ATM)での現金引き落とし、振り込みなどで水際対策を行ってきた。県警は金融機関を介さず、被害者とも顔を合わせずに高額な金塊を詐取する新たな手口への警戒を強化しており、「知らない電話番号には十分注意し、不審に思ったら警察に連絡してほしい」としている。