昨季戦力外から“復活”した選手のその後…成功例と呼べるのは誰? 来季こそ期待したいのは
プロ野球もシーズンオフとなり、年内の大きなイベントとしては12月に行われる現役ドラフトを残すのみとなった。この時期に気になるのが自由契約となった選手の動向だ。11月16日には巨人がDeNAを自由契約となった石川達也を支配下登録で獲得するなど、ここへ来て動きも出てきている。なかなか狭き門ではあるものの、今後も他球団で現役続行を勝ち取る選手が出てくる可能性は高いだろう。 【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら では昨年自由契約となりながらも、他球団で生き残った選手の今シーズンはどうだったのだろうか。まず実績のある選手では楽天からヤクルトに移籍した西川遥輝の名前が挙がる。113試合に出場して80安打、10盗塁、打率.260という数字は外野手のバックアップとしては十分と言えるだろう。 また揃って阪神から中日に移籍した山本泰寛と板山祐太郎の2人も貴重な内野の戦力となった。特に板山は育成選手としての入団で、シーズン開幕後に支配下登録されただけに、球団にとっても嬉しい誤算だったと言えそうだ。実績のなかった選手ではオリックスを自由契約となった中川颯(DeNA)がアンダースローという特徴を生かして先発、リリーフ両方で登板を重ね、チームの日本一にも貢献した。 一方で何とか生き残ったものの、結果を残せなかった選手もいることは確かだ。期待が大きかった選手としてまず挙げたいのが上林誠知(ソフトバンク→中日)だ。プロ入り4年目の2017年に一軍に定着すると、翌2018年には全143試合に出場して149安打、22本塁打、62打点、打率.270という見事な成績を残してチームの日本一にも大きく貢献。しかし翌年以降は度重なる故障で成績を落とし、昨年限りで自由契約となり、中日に移籍することとなった。 移籍1年目の今年は開幕3戦目となった3月31日のヤクルト戦に2番・センターで先発出場し、いきなり2安打をマーク。その後も岡林勇希が出遅れたこともあってスタメンで起用されることが多く、4月27日の広島戦では2年ぶりとなるホームランも放っている。しかし5月以降は徐々に成績を落として出場機会も減少。最終的には46試合の出場で18安打、1本塁打、3打点、打率.191という寂しい成績に終わった。