夏は「節電」する気もなく電気を使ってしまいました。冬は節約のために節電していきたいのですが、効率のよい方法はありますか?
「節電」と聞くと、面倒で大変な印象を持つかもしれません。しかし、実際には日常生活の中で少し工夫することで、手軽に取り組める方法が数多くあります。消費電力を減らすと、電気代を節約できるだけでなく、環境保護にも貢献できます。 本記事では、今日から実践できるさまざまな節電対策を紹介しますので、参考にしてください。 ▼「エアコン」の電気代と、灯油ストーブの「灯油代」は1ヶ月でいくらかかる? それぞれの費用を試算
多くの人が「電気代の上昇」や「節約の難しさ」を実感
株式会社Looopが実施した「電気代&電気料金プランに関する意識調査」によると、過去半年から1年の間に電気代が上がったと感じている人の割合は72.8%に上りました。また、電気代の節約が難しいと答えた人は55.4%となっています。 節約に向けた具体的な取り組みとして最も多かったのは「照明をこまめに消す」で42.4%、一方で「とくにない」と答えた人は46.7%でした。 また、同調査によると、1ヶ月の電気代の平均額は9118円でした。
今日からできる節電対策
電力会社や料金プランの見直し、エアコンのフィルターを定期的に掃除すること、冷蔵庫内の整理整頓、洗濯物のまとめ洗いなど、日常生活の中ですぐに実践できる節電対策は数多くあります。 このような小さな工夫を積み重ねることで、消費電力をおさえることができ、結果として毎月の電気代を大幅に節約できる可能性が高まります。 本項では、これらの具体的な節電方法について見ていきましょう。 ■電力会社や料金プランの見直し 電力会社や料金プランによって、電気代の仕組みや料金は異なるため、見直すことで電気代を節約できる可能性があります。 2016年に電力の自由化が始まって以降、さまざまな電力会社が誕生し、多彩な料金プランが提供されています。複数の電力会社やプランを比較し、自分のライフスタイルや使用量に合った最適な選択肢を見つけることで、電気代の節約が可能です。 ■アンペア数を変更する アンペア数を変更することで、電気代を削減できる可能性があります。なぜなら、契約しているアンペア数に応じて基本料金が設定されるためです。アンペア数が大きくなると、同時に使用できる電力量は増えますが、その分基本料金も高くなります。 現在の契約アンペア数は、ブレーカー(分電盤)や電力会社から送られる検針票で確認できます。実際の使用量に対して、契約アンペア数が大きすぎる場合は、見直すことで電気代の節約につながるかもしれません。 ■家電の使い方を工夫する エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの日常の使い方を少し工夫するだけで、電気代を節約できることがあります。主な節電方法は、以下のとおりです。 【エアコン】 ●フィルターを定期的に掃除する ●室外機の周囲に物を置かない ●適切な温度に設定する ●必要なときだけ使う 【冷蔵庫】 ●庫内の温度設定を適切にする ●冷蔵庫内を整理する ●扉を開ける時間を短くする 【洗濯機】 ●お風呂の残り湯を活用する ●まとめて洗濯し、回数を減らす 例えば、経済産業省 資源エネルギー庁の「無理のない省エネ節約」によれば、エアコンのフィルターを月に1~2回掃除することで、年間で31.95kWhの電気使用量を削減でき、約990円の電気代を節約できます。さらに、冷房(28度)の使用時間を1日1時間短縮すると約580円、暖房(20度)では約1260円の節約が可能です。 また、冷蔵庫の設定温度を強から中に変更すると、61.72kWhを削減でき、電気代を約1910円減らすことができます。 このように、ちょっとした工夫で消費電力をおさえ、電気代を節約することができます。