世界選手権も開催…「熱波師」は、実は稼げる仕事!? 日本代表アウフギーサーに聞く意外な将来性
「とにかく日本のアウフグース熱は高いですね。 AWMにエントリーした選手のほとんどが、どこかのサウナ施設のスタッフなのですが、施設側が積極的に予選のために練習時間を設けるケースもあって、ちょっとしたスポーツの実業団みたいな感じになっていました」 ◆タレント化している日本のアウフグースマスター 人口増加中のアウフグースマスターだが、職業として見たらどうなのか? 「海外でも日本でも、アウフグースマスターのほとんどがサウナ施設のスタッフという点は同じですが、海外では、選手を引退したら教育・サウナプロデュース・施設経営の3つの道に進む人が多いと思います。 一方の日本では、引退前からアウフグースマスター個人がタレントのようになっていて、全国の色々な場所で開催されるサウナイベントに出演しています」 自身が所属しないサウナ施設でのイベントに出演することは、世界的に見ても珍しいのだそう。そして、今は日本のアウフグースマスターが、これ1本でやっていけるかどうかの過渡期だという。 「2年目にしてAufgussWMで優勝するチームも出るくらい、世界の中でも日本はレベルが高いのですが、海外のように大型サウナが多くないので、イベントだけだと収入は安定しにくいでしょう。実際、僕が知っているアウフグースマスターだけで生活している人は、片手で数えられるくらいです」 アウフグースマスター1本での生活はハードルが高いとはいえ、日本国内でのアウフグースの広がり方は凄まじく、この2~3年でアウフグースを受ける人もやる人もグンと増えた。 また、コロナ禍が落ち着き、大型サウナを備えるスーパー銭湯も少しずつ誕生している。中には100人収容可能な大きなサウナ施設もある。 「今後も大型サウナが次々生まれていって、そこでのイベントを埋められるくらいのアウフグースマスターがきちんと育っていて、このままファンを離さずにいれば、アウフグースだけで生活する人も増えると思います」 ◆新たな挑戦「アウフグースマスターの育成」 未知なる可能性を秘めるアウフグースマスター。しかし、「少し間違えると事故につながるので、きちんとした勉強と経験を積むことが重要」だとも話す。