ドラマ解説者が選ぶ!何度でも見たい最高の夏ドラマ3選
合唱シーンの質は圧倒的 “歌ドラマ”の最高傑作
もう1つ高校生の青春を描いた夏ドラマで挙げておきたいのは、『表参道高校合唱部!』(2015年、TBS系)。「名門だった合唱部の再生物語」と単純に片付けられがちだが、それは1つの要素に過ぎない。週替わりの曲で行われる合唱シーンの躍動感は比肩する作品がないほどで、「歌の力で奇跡を起こす」というコンセプトを実現していた。 主要生徒役には、芳根京子、志尊淳、森川葵、高杉真宙、萩原みのりら現在の主演クラスがそろい、連日の猛練習で見事な合唱を披露。さらに葵わかな、永野芽郁、赤楚衛二らも出演していたことで、あらためて当作のキャスティングが評価されている。 今回のテーマである「テンションが上がる」という意味で大きかったのは、懐かしのJPOPから王道の合唱曲まで、楽曲の持つ力とバリエーションの豊富さ。約40曲が合唱され、番組ホームページには現在も指導・監修を担当した専門家の解説文が残されている。助演をミュージカル巧者で固めたことも含め、制作陣が本気で歌に向き合ったから、見ていて心が洗われるような爽快作に仕上がったのだろう。エネルギーに満ちた名作だけに未視聴の人は今夏にぜひ。