友人が年金「50万円」振り込まれたそうです。会社員時代、どれだけ稼げば50万円ももらえるのですか? 独身なので「1人分」の金額のはずです
独身の友人が老齢年金を50万円も受給していると耳にすると、いったい会社員時代にどれだけ稼いでいたのかと気になってしまいますよね。 本記事では、年金受給額50万円の真相について解説し、実際にご友人がどのくらいの収入を得ていたかについて検証します。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
老齢年金は2ヶ月に1度の支給
老齢年金は毎月ではなく、原則年6回、偶数月に支払われます。各支払い月には、基本的にその前月までの2ヶ月分の年金が振り込まれます。つまり振り込まれた年金「50万円」は2ヶ月分のため、1ヶ月あたり25万円の年金を受給していることになります。 では、月に25万円の年金を受給できる人は会社員時代にどのくらい稼いでいたのでしょうか。ちなみに2023年に公表された厚生労働省の調査によると、全国の厚生年金受給額の平均は14万4982円となっています。
厚生年金の計算方法
厚生年金を受給する人は、老齢基礎年金に加えて厚生年金の報酬比例部分を受給できます。なお、老齢基礎年金の2024年度の満額は年額81万6000円です。厚生年金は、図表1の計算式によって算出します。 図表1
日本年金機構 報酬比例部分より筆者作成 ただし、厚生年金保険料を納める際の標準報酬月額には上限があります。毎年4月~6月の平均給与が63万5000円を超える場合は、たとえ月100万円稼いでいても、上限である32等級の65万円で計算します。また、賞与については1回あたり150万円、年3回が上限です。年4回以上賞与が支給される場合は、4回目以降は標準報酬月額の対象となる報酬に含まれます。
月25万円の年金を受給するには
では、月25万円の年金を受給している人の会社員時代の年収について検証してみましょう。 ●現在67歳(2024年7月に68歳) ●20歳~60歳まで40年間会社員として勤務 ●老齢基礎年金は満額受給(81万6000円) ●老齢基礎年金、厚生年金以外の年金受給はなし ※加給年金、再評価などは考慮しないものとする。 これらの条件のとき、厚生年金は図表2のように計算できます。 図表2