嫌な事を言ってくる子に「やめて」と伝えるべき訳 すでに「だれも傷つかない」という状態ではない
学校生活でいやなことを言ってくるクラスメイトにどう接したらいいか悶々とする。友だちに一緒に遊ぼうとせっかく誘ってもらったのに用事があって行けない。大人に置き換えても難しい場面ですが、子どもなら、どう話すのがよいのでしょうか。 子どもの小学校生活で、「仲間に入りたい」「いやなことを言わないでほしい」「教えてほしい」「意見を言いたい」など、シチュエーションにあわせた言い方と、その考え方を紹介している齋藤孝さんの新刊『こんなときどう言う? 事典』より一部抜粋、再構成してお届けします。 【この記事の他の画像を見る】
■「いやだ」と思った時点で相手はやめるべき <変なあだ名をつけたりいやなことを言ってくる人がいるんですけど!> 基本)「やめて」って言おう できる! )「それを言われるとちょっと気持ちが落ち込むんだけど」と軽く言ってみる これだけでもOK)先生に相談するのがいいと思う <いやなことは「やめて」って言おう> 変なあだ名できみを呼んだり、いやなことを言ってくる人は、わざと言っている場合もあるし、こっちがいやだと思っていることに気づかないで、言い続けているかのどちらかだと思うんだ。
これは「どっちならば許せるか」とか、「わざとじゃないならいい」といった話ではなく、きみが「いやだ」と思った時点で、相手はやめるべきことですよね。 だから、まずは「やめて」と伝えたほうがいいと思います。 遠回しに言うと、「本当はいやがってないんだろうな」と思われてしまう可能性があるから、きみの「本当にいやなんだ」という気持ちを、はっきりと伝えたほうがよいと思うんです。 「『いやだ』と伝えて、相手が傷ついたらどうしよう」と、考える人もいるかもしれないけれど、すでにきみは傷ついています。つまり、すでに「だれも傷つかない」という状態ではなくなっています。
だから、まずは一言、「やめて」と伝えること。そして相手がやめてくれたら、それ以降は引きずらないで、これまでどおり仲よくしたり、おしゃべりしたりすればいいと思いますよ。 それでも、やっぱり「やめて」と言いにくいときには、「それを言われると、落ち込むんだけど」と、きみの気持ちを伝えてみましょう。その場合には、「いやな気分」「つらい」「うれしくない」とか、「いやだ」を言い換えたような言葉を使うと、相手に「やめてほしい」という気持ちが伝わりやすくなります。