アマ7冠の坂井優太、プロデビュー戦で圧巻の2回TKO勝ち 次戦は8・27早くも8回戦
プロボクシングのバンタム級6回戦が25日、東京・後楽園ホールで行われた。2022年世界ユース選手権同級優勝を含むアマチュア7冠の坂井優太(19)=大橋=が、韓国スーパーバンタム級3位のキム・ジヨン(26)=韓国=に2回1分20秒TKO勝ち。プロデビュー戦を白星で飾った。 坂井は1回に右フックでダウンを奪うと、2回にコーナーにつめて連打。キム・ジヨン陣営はタオルを投入した。圧倒した大物ルーキーは「ちょっと硬かったけど、勝ててよかった」と安堵(あんど)の表情を見せた。 人気ボクシング漫画『はじめの一歩』のテレビアニメ版に影響を受け、保育園の年長でボクシングを始めた。社会人野球経験者で父の坂井伸克トレーナー(52)と二人三脚でトレーニングに励み、高校では出場した全国大会すべてで優勝。高校6冠を達成した。22年11月にはスペインで開催された世界ユース選手権のバンタム級(51~54キロ)に出場。16年の堤駿斗(当時千葉・習志野高2年)、21年の堤麗斗(当時東洋大1年)兄弟に続く日本選手3人目の金メダルを獲得した。この快挙が評価され、22年のアマチュア男子の部でエリート(シニア)選手を抑え、最優秀選手賞を受賞している。 高校生での実績は日本史上最高レベル。今春に兵庫・西宮香風高を卒業した技巧派サウスポーは「まだまだ自分のボクシングができなかった」と8月27日に後楽園ホールで予定しているプロ2戦目の8回戦で、本来の実力を見せることを誓った。 興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後5時45分から無料生配信された。坂井のアマチュア戦績は52戦50勝(7KO・RSC)2敗、キム・ジヨンのプロ戦績は6戦3勝(1KO)2敗1分けとなった。(尾﨑陽介)