パッキャオ推薦選手が明かした那須川天心“強さ”の正体
「メイウェザーも自分のことを知っている。パッキャオもマクレガーも。幸せですよね。いい人生を送っている。濃密で展開が早いマンガだなと。もっともっと有名にならなければいけない」 メイウェザー、パッキャオというボクシング界の2人のカリスマに賛辞を受けたことのあるファイターは天心くらいだろう。UFCの2階級王者、コナー・マクレガーからもメッセージをもらうほどだ。 「RIZINのおかげで世界に知ってもらうことができた。皆さんの応援、感謝の気持ちを忘れずにもっともっと上へいきたい」と言う一方で、足元を見つめ自己と対峙する時間を大切にしている 「格闘家として、どう生きていけばいいかを日々考えている。モチベーションどうなの?とも聞かれるが、楽しいし、成長している実感しかない。まだ成長過程。自分を倒すなら、いまのうちだぞと」 真の格闘家は内側から強くなると言われるが、こういう姿勢が、ビアグタンが語った“凶器”を生み出すのである。 次戦は7月に大阪で開催されるRISEの2回戦だが、その前にはAbemaTVの3周年企画「那須川天心にボクシングルールで勝ったら1000万円」のリングに上がる。5月1日に挑戦者決定トーナメントが開催され相手が決まる予定で、すでに元WBA世界スーパーフライ級王者のテーパリット・ゴーキャットジム(30、タイ)や、東京でのオーディションには、なんと「ONE CHAMPIONSHIP」のライト級王者に返り咲いた青木真也(35、パラエストラ東京/Evolve MMA)が参加している。筆者が“最強の挑戦者”になると思っていた元東洋太平洋、WBOアジア)パシフィックのスーパーフェザー級王者の仲村正男(31)は、JBC(日本ボクシングコミッション)のトレーナーライセンスを取得しようとしているため参加を見送ったが、パッキャオの推薦選手以上の“刺客”が待ち受けている。そしてRIZINも、大晦日に向けて新たなビッグカードを計画中だという。 試合後、バックステージで天心は、ビアグタンから明るく「着ているTシャツをくれないか?」とリクエストされた。 快くプレゼントした天心が言う。 「いい人ですよ。こういうのがあるから格闘技はいいなあと思う」 左拳と左足を少し傷めたという世界最強を目指す若干20歳のファイターは、そう言って、実にいい顔をしたのである。