故障懸念も待望J1舞台へ。なぜ52歳のカズはJキックオフカンファレンスに一人だけスパイクを履いてきたのか?
当時プレーした最後の選手となって久しいカズは、自分の息子ほど年齢が離れた若手を含めた仲間たちと切磋琢磨しながら、貪欲に成長を目指していく情熱の源泉をこう説明している。 「こういう場で世界的な選手と知り合えることもそうですし、みなさんがこうやって注目してくれることもそうですし、もちろんピッチに立てるように、若い選手たちと競い合いながら毎日練習することも含めて、毎日の生活がもうサッカーなので。そこへ向かう自分の情熱がある限り、自分のなかでは戦えるかな、と思っています。すべてが僕の原動力になっています」 ポルトガル語とイタリア語を駆使して、通訳抜きで何とかコミュニケーションを取った「世界的な選手」であるイニエスタからは「時間ができたら神戸で食事を、と誘われたよ」と嬉しそうに笑った。トップ下という新境地へ本格的に挑むカズがピッチに立てば、盟友のFW中山雅史がコンサドーレ札幌時代に樹立した、45歳2カ月1日を大幅に更新するJ1最年長出場記録が生まれる。 (文責・藤江直人/スポーツライター)