MVP大谷翔平、真美子さんに支えられデコピンに癒やされ…リハビリや通訳解雇「激動のシーズン」乗り越え
【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグで2年連続3度目のリーグ最優秀選手(MVP)に輝いたドジャースの大谷翔平選手(30)は、妻の真美子さん(27)に支えられ、愛犬の「デコピン」に癒やされていた。移籍1年目で、公私ともに様々なことがあったシーズンを終え、「本当に感謝しかない」と家族への思いを語っている。 【写真】真美子さんとともにレッドカーペットショーに参加した大谷翔平
21日(日本時間22日)、大リーグ専門テレビ局MLBネットワークの番組にリモート出演した大谷選手。受賞が決まり、隣に座った真美子さんが笑顔で拍手すると、グータッチをして喜びを分かち合った。2人の間にいたデコピンはすぐに逃げ出してしまったが、発表の瞬間は一緒に迎えた。
移籍で環境ががらりと変わった今季、大谷選手は昨年9月に手術した右肘のリハビリを進めた。キャンプ中の2月末、真美子さんとの結婚を公表。韓国での開幕2連戦の際には、水原一平元通訳の違法賭博発覚、解雇というショッキングな出来事もあった。睡眠不足になるなどストレスの多い日々も過ごす中、傍らには真美子さんがいた。
レギュラーシーズン162試合の後、ワールドシリーズまで戦い終えると、大谷選手は「1年間、長いシーズンだし、僕は慣れているけど、彼女はそうではない。これだけ長いシーズンを支えてもらったというのは感謝している」と気遣った。ロサンゼルスでの優勝パレードやファンイベントにも一緒に参加した。
また大谷選手は21日の電話記者会見で、シーズンで一番印象に残ったシーンを問われ、史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成して初のプレーオフ進出を決めた試合を挙げるとともに、「(今季)一番緊張したのはデコの始球式」とも言った。8月28日、本拠地でのオリオールズ戦。試合前、デコピンがマウンドからボールをくわえて捕手役の大谷選手に運ぶ「始球式」で、真っすぐ駆け寄ったデコピンを満面の笑みで迎えた大谷選手は当時、「(デコピンは)素晴らしかったですね。何かおやつを買ってやりたいな」と愛犬をたたえていた。
数々の勲章を手にした今季。私生活の充実にも後押しされていた。