軽音楽の祭典「スニーカーエイジ」 関西勢が受賞ラッシュ 伝統の強さみせる
レベルの高い関西地区大会を勝ち抜いた初の中学校となった招提中は、若者の悲しみや絶望を軽快で明るい曲に乗せて表現した。
「負け犬にアンコールはいらない」(ヨルシカ)のタイトルにちなみ、犬の耳が付いたカチューシャを着用して舞台へ。曲の途中で耳を捨て去り、本来の自分へと成長を現すミュージカルを意識したパフォーマンスを見せた。
メンバーは全員3年生で高校受験を控えている。部長でボーカルの杉本華菜さんは「短時間で集中して練習してきた。みなさんに支えられ、感謝の気持ちが大きい」とうれし涙をこぼした。
副部長でコーラスの宮崎勇斗さんは、同級生から千羽鶴や応援ビデオを贈られたといい、「いろいろな人が応援してくれた。今日も会場で拍手をもらい、本当にうれしい」と話した。
■ヤマハ賞 奈良育英
奈良育英はトップバッターで登場。全て英語の歌詞のメタル曲、LOVEBITESの「Don’t Bite The Dust」を女性ボーカルで感情豊かに表現し、見事「ヤマハ賞」に輝いた。
頭を8の字に振る「ヘッドバンギング」の激しいパフォーマンスを織り込んで情熱的な演奏を展開。チームリーダーでベースの3年、上村未來さんは「『強く生きる』というメッセージを全身全霊で伝えられた」と振り返った。
■阪南大高 会場のボルテージ上げる演奏
「調子はどうだーい、全力でいってみよーっ!」の掛け声で始まった阪南大高の「勝手にシンドバッド」(サザンオールスターズ)。会場のボルテージを一気にあげて走り切った。
アドリブで叫んだというボーカルの3年、立花幹さんは「気持ちよかった。熱いライブができました」。演奏の合間には「OH」「YEAH」のボードを掲げて客席を鼓舞。夏の関西地区大会にはなかった演出で大きな〝コール&レスポンス〟を引き出した。
ギターの3年、松本幸来さんは「地区大会ではノリや軽さが出ていなかったので、縦のリズムを意識して軽さを出しつつ熱いエネルギーのある演奏を目指した。きょうは夏よりも夏らしくできた」と充実感をにじませた。