チャド・ゲイブル(左)の背後にワイアット軍の謎の女性レスラーが…（©WWE）

　WWEマットに突如現れた謎の新ユニット「ワイアット・シックス」が、その狙いを明らかにした。 【写真】謎の映像で語り合うアンクル・ハウディ―とボー・ダラス 　怪奇派レスラーとして人気を集めたブレイ・ワイアットさんは、昨年8月に36歳の若さで死去した。先週のロウでは、そのワイアットさんを〝オマージュ〟させる、謎めいた集団が出現。不気味なマスクをした女性に続き、奇々怪々な面々が姿を現し、ワイアットさんとともに登場していたアンクル・ハウディーが「ただいま！」と叫んで、復活をアピールした。 　何が何だかさっぱりわからない、ワイアットさんの5人の〝跡継ぎ〟たち。24日（日本時間25日）のロウ（インディアナ州インディアナポリス）でも姿を見せた。前回ロウで「ワイアット・シックス」に血だるまにされたかのような映像が流れたチャド・ゲイブルが、何ごともなかったかのようにPLE「マネー・イン・ザ・バンク」（7月6日、カナダ・トロント）の男子ラダー戦予選を勝ち抜いた。すると場内が暗転し、リング上は一面スモークで真っ白になった。 　ここで、先週も姿を見せた不気味マスクの女性が這いながら、リングに上がった。ゲイブルがとっとと逃げ出すと、女性は何やら段ボールの箱を抱えており、それを実況のマイケル・コール氏に手渡した。コール氏が箱を開ければ、懐かしのVHSテープが入っていた。このテープにはいったい、何が映っているのか？ 　WWE中継が再生した映像には、まずはハウディーが登場。「幸せか？　自分が誰か覚えているか？」と何者かに語りかけた。続けて現れたのはワイアットさんの実弟で、レスラーのボー・ダラスだ。ダラスは「誰でもない」と答えると、ハウディーは「お前の兄が死んだ時、どんな気持ちだった？」と問いかけた。ワイアット弟は「人生で一番大事なものを奪われた気分さ。もう何もかも、どうでもよくなったよ」と言い、頭を抱えた。 　仮面男が「お前は兄のレガシーを利用しているんじゃないのか？」とたたみかけると、ダラスは胸中をぶちまけた。「兄貴のようになりたかった。兄貴を尊敬していたし、兄貴とともに戦うために自分のキャリア、人生をかけてきた。それは実現しかけたが、兄貴を奪われた。彼を失い、俺以上に傷ついている者は誰もいない。俺はどうすればいいんだ？　彼が何のために立ち、何のために戦い、何を信じていたか、みんなに忘れさられてしまう。みんな俺のことを忘れたかった。だが、思い出させた。みんなに俺らをな」。これにハウディーは「そうだな」と言い、映像は終了した。 　ダラスは4月のWWEの名誉殿堂「ホール・オブ・フェイム」式典で、父のマイク・ロトンド氏が「USエクスプレス」として殿堂入りした際に、インダクターを務めた。その時も亡き兄への思いを語っていた。ハウディーに語った「ワイアット・シックス」の狙いは、兄の遺志を受け継ぐということなのか。そもそも、ハウディーとダラスの関係は？　ダラスは「ワイアット・シックス」の誰かなのか？　一方、ハウディーがダラス自身という説は根強いが…。 　WWEマットに謎かけを続ける「ワイアット・シックス」の今後に注目が集まる。 　この日のロウは「ABEMA」にて放送された。