【今季のヤマメ】ドライフライで追い、楽しく弄ばれた釣り旅 in 熊本県川辺川
釣行二日目の午後は未踏の渓でヤマメを追う
昨年、ちょっとばかり楽しい釣りをしていた瀬に行った。栴檀轟の瀬である。 昨晩の雨が雪になって冷たい雨水が降りて来た。水温8度、気温は1度、空も水も人も一緒に震えている。いつもは橋から覗くと魚が見えたのだけれどいない。うすぼんやり橋のたもとに佇んだまま、川見しただけで宿へスゴスゴ帰る。 午後から目指したのは、五木から南を流れている、まだ釣ったことのない川だ。だが地図にはその名が無い。漁協に尋ねたがよく分からない。自分で探すことにしたが分かるわけがない。ようやくたどり着いた、らしい川、やっぱりここもハッチが無い、羽虫も見えない。 昨日は太陽が差し始めると瀬が一変した。川に生気がみなぎり瀬が輝き始めたのだった。この日もようやく陽が差しかかって冷たい空気のピリピリした角が取れ出した。いいぞ。初めての瀬で、ワクワクドキドキ心臓の音が渓にこだまする。 EHC16番にラインも竿もずーっと同じ。たぶん、渕にいる魚は深く沈み込んで上を見ていないだろうと考え、魚がいればの話だが、やや深みのある、流れの急でない瀬に抛る。と、いきなりパシャッと来た。掛けた。瀬で掛かる魚は鮎でも逸走する。ウホウホ、ようやく取り押さえてランディング。そんな瀬にやっぱり魚は居て点々と追って来た。ここでもランディングまでに難儀しながらもいくつか掛けた。でも数ではない、散々魚に弄ばれてそれはそれは楽しいひと時だった。 風がいよいよ冷たく瀬を削りだして、サ・ブ・イ。もうこれで今回の釣旅の竿をたたむことにした。
釣り旅のまとめ
掛けたヤマメは10をはるかに超えた。この時期、ドライでこの数は古希ジイにとってはうれしい超絶釣果だ。でもまだまだと思わせられた旅でもあった。フライは小さければなんでも良かったのだろうか。運と腕前の区別もつかないでいるし、掛けた魚から抽象してこれだという手応えも持てないでいる。 帰り道、五木の温泉に寄る。ジイちゃん割引があって半額。球磨といえば米焼酎、明日は帰るばかり、五家荘の湧き水で割って思いっきり飲る。至福。反省もあるけれど、でもやっぱり文句なしに楽しい釣り旅であった。
【球磨川漁業協同組合】 住所:熊本県八代市麦島東町14―1 電話:0965-32-3266 年券:年券A 8,000円(全魚種)、年券B 6,000円(アユ以外) 日券:2,000円(AB共通) ※釣況、遊漁券販売所など公式HPを参照 【アクセス】 今回の釣行場所は五木村が中心。九州自動車道「宇城氷川インター」から県道で1時間弱。道の駅、スーパー、温泉施設、また民宿も充実しており、釣りの基地としては最適。 ※令和2年の球磨川豪雨災害の復旧工事と、昨今の雨による崖崩れ等の応急工事が引き続き行われている。工事個所及び危険個所には決して近寄らないようにしたい。
古希の釣人:春と秋は渓のフライフィッシング、夏は鮎の友釣り、また海でキスの投げ釣りも。九州を中心に、中国・四国地方へも遠征する