レストラン倉庫に侵入のクマ、換気扇壊し近くの山に逃走か 周囲の壁に手の跡
京都府福知山市内のレストランの倉庫に侵入したクマについて府は19日、換気扇を壊して近くの山にすでに逃げたとみられると明らかにした。委託業者が同日、倉庫内を確認したところ、足跡は見つかったが姿はなかった。壊された換気扇の周りには手の跡のようなものが残っていたという。 【写真】クマが入った倉庫の入り口を押さえる警察官ら 18日午後1時半ごろ、クマが倉庫に侵入したとレストラン従業員が110番。府警福知山署員らが体長約1メートルのクマを中に閉じ込め、府や福知山市が対応を協議していた。府市によると、出入り口に仕掛けた赤外線カメラにクマの姿は写っておらず、19日には熱を検知するサーマルカメラを使って倉庫内を確認したが反応はなかった。 委託業者が倉庫内に立ち入って確認すると、物が散乱し、クマの足跡が残っていた。30センチ四方の換気扇が壊されており、その周辺の壁には手の跡のようなものがついていた。さらに倉庫周辺ではクマが山に逃げた際の足跡も見つかった。すでにクマは遠くへ移動したとみられる。 府によると、令和5年度の府内でのクマの目撃件数は864件。近年は毎年1千件弱で推移し、年間1~2件の人身被害がある。今月に入ってから18日までに16件の目撃情報があり、うち2件が福知山市だった。(橋本亮)