右肩上がりの日系LCC 次の就航先は「待望の世界的大都市」か? 日本人駐在員らから期待の声も
就航しそうな空港はドコ?
東京を中心とする首都圏と、ニューヨーク都市圏を結ぶ直行便にはJALとANA、アメリカン航空の3社が運航する羽田~ニューヨーク・ジョン・F・ケネディ空港線と、ユナイテッド航空が飛ばしている羽田~ニューアーク・リバティー空港線および成田~ニューアーク線があります。 航空関係者はZIPAIRが進出する場合「発着枠を獲得できればニューアークがターゲットではないか」との見方を示します。 ニューアークのメリットは3つあります。1つ目は首都圏、ニューヨーク都市圏の双方の空港ともJAL、提携先のアメリカンと異なり、すみ分けられることです。 2つ目はニューアークがユナイテッドのハブ空港(拠点空港)となっており、アメリカ東海岸などの幅広い都市に乗り継ぎしやすいことです。ZIPAIRのヒューストン線が就航するジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港もユナイテッドのハブ空港で、ZIPAIRは「国内線や中南米へのネットワークが充実しており、国内外への乗り継ぎが大変便利です」とアピールしています。 もう1つは、ニュージャージー(NJ)トランジットの近郊電車がニューアーク・リバティー国際空港駅とニューヨーク中心部のペン駅を30分弱で結んでいるという利便性です。 ニューヨークには中堅航空会社のスカイマークがエアバスの総2階建て旅客機A380で就航を目指したものの、経営破綻して実現しなかった過去があります。 いまやLCCの台風の目になりつつあるZIPAIR。かつてのクイズ番組のフレーズ「ニューヨークに行きたいかー!」というニーズに応えることはできるでしょうか。
大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)