恐怖支配で「断れなかった」…闇バイト強盗実行犯「生活がギリギリで」狡猾手口と虚勢を張った素顔写真
凶悪な強盗事件が後を絶たない。 8月から首都圏を中心に発生した強盗事件は、少なくとも17件(10月20日現在)。被害者は容赦なく殴打され、現金や高級品が奪われている。 【恐怖の支配画像】「断れなかった」…闇バイト実行犯「生活ギリギリ」虚勢をはった素顔写真 「10月16日に神奈川県横浜市内の自宅で遺体が発見された75歳の男性は、全身に打撲痕があり鈍器で殴られたような多くのキズがありました。手足は粘着テープで縛られ口も塞がれていた。死因は大量の出血です。現金20万円が奪われ、現場には土足で室内に侵入したとみられる複数の足跡がありました」(全国紙社会部記者) 一連の事件は、闇バイトに応募した実行犯による犯行と思われる。彼らは高額報酬に目がくらみ強盗に加担。指示役から脅され恐怖支配を受けていたという。10月7日に埼玉県警が強盗致傷と住居侵入の疑いで逮捕した森田梨公哉(りきや)容疑者(24)の供述や犯行手口からは、事件に手を染めた実行犯の悲惨な実態がうかがえる――。 ◆「殺すくらい何度も殴れ」 「森田容疑者が関与した事件は、10月1日未明に起きました。森田容疑者らは、埼玉県所沢市内の住宅へ勝手口の窓を割り侵入します。住民の80代夫婦を粘着テープで縛り『カネを早くしろ』などと脅迫。刃物で切りつけたうえ現金8万円を奪って逃走したんです。 事件には森田容疑者を含め4人の実行犯がかかわっていました。お互い面識はなかったようです。実行犯同士が顔も名前も知らないのは、闇バイト強盗の特徴です。別の事件では、実行犯5人が都内のファミリーレストランで初めて会い車で犯行現場へ。捕まった1人は、警察に対し『(他の容疑者について)誰か知らないが仲間です』と供述しています」(別の全国紙記者) 本誌カメラマンは、10月9日に行われた送検で森田容疑者の素顔を撮影。護送車の後部座席にふてぶてしく座っていたが、どこか虚勢を張っているようだった。 森田容疑者は、9月30日に東京都国分寺市で起きた事件にも関与していたことがわかっている。犯行手口は狡猾だ。リフォーム業者から顧客情報を得て、ターゲットの家の家族構成や資産状況を把握。事前に詳細な計画をたてていたと思われる。 「森田容疑者は『(10月1日の事件現場の)所沢へは報酬を受けとる約束で行った』と供述しています。国分寺の事件での報酬として数十万円をもらったそうです。また森田容疑者は、警察に対しこうも話しています。『生活がギリギリでカネがほしくてやりました』『(所沢でも)強盗を指示され断れなかった』と。森田容疑者は所沢へ報酬を受けとるためだけに行ったにもかかわらず、その場で別の犯行を実行するよう指示されたんです。 実行犯は、指示役から恐怖で支配されているため命令を断れません。彼らは闇バイトに応募すると、顔写真入りの身分証明書の画像送信や家族構成の明示を求められます。指示役は『(ターゲットを)殺すくらい何度も殴れ』『ボコボコにして奪ってこい』と要求。拒否したりためらっていると『ヒドい目に遭うぞ』『家族に危害が及んでもいいんだな』などと脅迫されます。なかには『背後には(反社会的)組織がいるんだぞ。覚悟しろ』と言われた実行犯もいるそうです」(同前) 森田容疑者は、所沢の事件後タクシーを乗り継ぎ逃亡する。新幹線で宮城県仙台市へ。その後、新潟県柏崎市で警察に身柄を確保された。指示役から「逃げるな」と脅されていた実行犯もおり、不安と恐怖に満ちた逃亡劇だっただろう。
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