パッティングのゆるみは「フォローで直す」 初Vから2連勝を遂げた竹田麗央の高い修正力
国内女子ゴルフツアー第7戦「バンテリンレディス杯」でツアー初優勝を遂げた21歳の竹田麗央(りお)。先週の第8戦「フジサンケイレディス」では初日から首位を守る完全優勝。2022年の岩井千怜以来、史上4人目の初優勝から2連勝の快挙を達成した。 【動画】ツアー1の飛ばし屋・神谷そらが先生! ヘッドスピードを上げるコツは「切り返しで手元を真下に落とす」 プロ3年目の竹田は2003年生まれの21歳。昨季4勝を挙げた櫻井心那、同じく2勝の神谷そら、川﨑春花、尾関彩美悠らと同学年のいわゆるダイヤモンド世代。昨季は未勝利ながらメルセデス・ランキング29位で初シードを獲得。今季は8戦して5試合で最終日最終組を経験して2勝を挙げるなど大ブレークしている。 竹田の持ち味はなんといってもパワーだ。昨季のドライビングディスタンス258.91ヤードで2位とツアー屈指の飛距離の持ち主。球筋は「高校時代から」という高弾道のフェードボール。「曲がり幅が少ないですし、(グリーンで)球も止めやすいのでフェードがいいかなと思っています」と、“飛ぶフェード”が大きな武器である。 「フジサンケイレディス」の18番パー4は、395ヤードでティイングエリアからグリーンまで上りのホール。多くの選手が2打目はミドルアイアンやユーティリティを握ることが多いが、竹田は9番アイアンで2メートルにピタリと止めて、バーディ締め。最終組で同組だった野澤真央は脱帽した。 「あの高さであの飛距離は、怖いものなしじゃないですか。あの飛距離とあの高さがあるからあの攻め方ができる。私の飛距離では(グリーンに)止められない」と話す野澤だが、昨季のドライビングディスタンス252.08ヤードの14位と、決して飛ばない選手ではないだけに、その凄さは分かりやすい。 ポテンシャルの高さだけでなく、修正力の高さもある。第2ラウンド中にパッティングでミスヒットすることがあった。「(ラウンドが)終わった後にうまく修正できたので、今日(最終日)は自信を持ってストロークできました」と話した。 パットのミスヒットは「インパクトからフォローにかけてゆるんでいて、出球がフェース面どおりにいかなかった」と分析。ゆるみに防止策として「(距離に応じて)フォローの位置を決めて、そこまでしっかり振ることを意識しました」とボールを意識せず、フォローまでしっかりヘッドを出すことで修正した。ミスの原因をしっかり分析をして、それを修正できる力も持ち合わせている。 今週の「パナソニックオープンレディス」では史上初の初優勝から3連勝がかかる。規格外の“飛ぶフェード”を武器に、新たな歴史に挑む。
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