「マルハラ」なる言葉も誕生! LINEの文末に「。」は本当に不適切ですか?
「結論から言うと、若者世代は何も気にせずリアクションしてOKでしょう。上司世代は日常生活の中でも、妻や子供などからギャグをスルーされているもの。どんな形でも、部下たちから反応してもらうだけでうれしいものです」 内容は深く気にせず、反応をいかに早くするかのほうが重要なようだ。 ■部下からのLINEにイラッとするシーン ここまでさまざまなハラスメントを挙げてきたが、もちろん上司世代も不満をため込んでいる。若手世代から上司世代への、イラッとする「逆ハラスメント」的なメッセージも多いようだ。 若手は上司に「!」で文末を終えてほしいとのことだったが、上司世代にアンケートを取ったところ、「承知しました。」と「承知しました!」では「。」派がやや多いという結果に(Q9)。 ただ、「承知しました!」派も4割近くいるので、自分の上司がどちら派なのかは見極めが難しいところ。上手な探り方について後田氏はこう語る。 「粛々と進行すべきときは『。』、プレゼンの勝利などのいい話をする場合は『!』といった使い分けを基本とすると、上司からネガティブな評価をされるリスクはほぼなくなります。 また、上司と日常的に連絡を取っている場合は、相手がよく使う表現を選択するのがベターです。心理学に自分と同様のしぐさや行動をする人に好感を持つ『ミラーリング』という効果があるように、相手と同じ選択が好意を引き寄せます」 上司世代の不満はこんなシーンでも。 「部下の遅刻が多いので、やんわり注意するメッセージを送った。すると『承知しました><』という顔文字付きの返事と、『ごめんなさい』とキャラクターが頭を下げているスタンプが送られてきた。正直、反省しているように思えない」(IT・45歳) 「仕事のアポイントの確認をしたく、こちらから部下にメッセージを送った。すると、LINEのリアクション機能だけで返してきた。あれ、返信されたことが通知されないのでやめてほしいんですよね」(広告・40歳) このように、顔文字やスタンプ、LINEのリアクション機能など、若手がプライベートで使うものについては4割から5割程度の上司が「腹が立つ」「気になることもある」(Q10からQ12)と回答したが、どう使用すべき? 後田氏が語る。 「上司世代が嫌うのは『TPOに合っていない』や『そのスタンプでどう判断すればいいの?』と考えさせられること。逆に言えば、情報の交換として成立しているのならスタンプを使っても、大きな問題になることはないはずです。 いずれにせよ、今は連絡をメールやLINEで終わらせようとしがちなので、リアルなコミュニケーションを心がけることが大事。上司世代もそれを望んでいるはずです。 日頃から意識的に話しかける、たまにランチに一緒に行くなど、こんな時代だからこそ、直接の会話を見直すことをオススメします」 取材・構成/かくしごと イラスト/福田嗣朗