台湾選手にも性別論議 ボクシング女子、初戦勝利
【パリ共同】パリ五輪のボクシング女子で57キロ級の台湾選手に関しても性別を巡る論議が起きている。騒動の渦中にある66キロ級のアルジェリアのイマネ・ヘリフ(25)と同様、昨年の世界選手権は性別適合検査で不合格。今大会は出場が認められ、2日の初戦に勝利したが、相手チームからは不満が噴出した。 選手は林郁テイ(28)。台湾紙の聯合報などによると、昨年の世界選手権で銅メダルを獲得したが、性別検査が不合格だったとして主催する国際ボクシング協会(IBA)に取り消された。聯合報は林がこの大会以外で不合格だったことはないとして、検査に問題があった可能性を指摘した。 今回、国際オリンピック委員会(IOC)は林がパスポート上、女性だとして出場権を擁護。IBAは声明で、林が世界選手権の女子部門に出場する「資格基準を満たしていない」との立場を改めて示し対立している。 林は2日、ウズベキスタンのシトラ・ツルジベコワと対戦し圧勝した。ツルジベコワのコーチは試合後、取材に対し、IOCへの抗議も辞さない姿勢を示した。