長崎放送、福島で「低線量被ばくが横たわる」と報道。記事の一部を削除も、ミスリードの恐れ。取材への回答は
NBCの回答は?見出しや教授コメントを削除
この記事であえて福島の話をする場合、原発事故の放射線被ばくによる健康被害は認められていないといった事実を示さなければ、ミスリードに繋がる恐れがある。 特に、「《低線量被ばく》が横たわる福島とも絡み合う被爆体験者問題」と記述した点については、どのような根拠や事例のもと福島と結びつけているのか説明すべきだ。 ハフポストは記事が配信された翌日の6月24日午後、NBCに5つの質問を送った。概要は次の通り。 ①「白血病が出たとかがんが出たとか(中略)微妙なこの低い線量というのは福島でも起こってるわけですよ」という会長の話の意味について ②「『健康影響があるよ』ということを言うと、原発に恩恵を受けている人達に攻撃される」という高辻名誉教授の話の意味について ③「福島では低線量被ばくによって白血病やがんなどの健康被害が出ている」と読める記事構成への見解 ④「低線量被ばくが横たわる福島」に対する見解 ⑤今回の記事が読者をミスリードさせる可能性について ◇ NBCからは同日夜、報道制作部名義で以下のように返信があった。 ①『がんや白血病についての(会長)の発言は、被爆体験者区域についての発言です。福島についての発言は、低線量の放射線が福島で検出されている事実を述べられたことだと認識しています』 ②『長崎大学・高辻俊宏名誉教授の見解・問題提起として紹介しています』 ③『福島の低線量被ばくによる健康被害の有無については言及していません。人体への影響が認められているのは年間100mSv以上というICRP等の見解も紹介しており、ご指摘は報道の趣旨と異なります』 ④『「長崎市原子爆弾放射線影響研究会」で議論された長崎原爆による低線量被ばくの健康影響について問題提起したニュースであり、福島の健康被害には言及しておりません。裁判等でも低線量放射線被ばくによる人体影響を巡る議論が収束していないという趣旨での表現です』 ⑤『福島での健康影響について言及しておりません』