コンクリートショット失敗から痛恨トリ 渋野日向子「なす術なし」全英自己ワースト“80”
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 初日(22日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72) 【画像】スウィルカンブリッジを渡る渋野日向子 2019年大会覇者の渋野日向子が、6度目の全英女子で自己ワーストとなる「80」を喫して出遅れた。暴風が吹き荒れる難コンディションでショット、パットともに苦しみ「“なす術なし”って感じです」と悔しさをにじませた。
海に近く、ひときわ風が強い11番(パー3)、12番と2連続ボギーが先行。数少ないチャンスホールの14番(パー5)から2連続バーディを奪い返したが、16番で手前からパターで土手を駆け上がらせた寄せが大きくオーバー。1オーバーとなって迎えた難関17番でトラブルに見舞われた。 右側にそびえるオールドコースホテルの小屋の上を狙った1Wショットはドローがきつくかかって左ラフへ。「あそこに行ってる時点で…」と切り捨てたのは右奥のコンクリート上にこぼしたセカンドショット。短めのクラブを持ってはいたが、風やランの計算が甘かったと首を振る。救済のないコンクリートから、54度のウェッジを握ったチッピングは土手で手前の砂利道に跳ね返され、4打目もミスして反対側まで転がった。
5オン2パットのトリプルボギーに「1回、カッとなったんですけど、すぐ切り替えられたとは思いますけど…。やっぱりね、気持ちとゴルフが並行ではなかったなって」。1Wでグリーン手前まで運んだ18番、左から5mほどを決め切れなかった1番でパーにとどまると、さらに4つのボギーが重なった。
前週の棄権の要因となった左股関節からでん部にかけての痛みは「あんまり(関係ない)。それ以外のものが良くなかった」。強風を抜きにしても、構えた時点で「イメージが出なかった」と振り返るショットの状態。アゲンストの風に対して、どうしてもインパクトが強く入って思い通りのスピードで転がせなかったパッティング。楽しみにしていたゴルフの聖地でのプレーはタフな18ホールとなり、「いい思い出ではないです」と苦笑する。 同組のイン・ルオニン(中国)が4アンダーで回る姿を「自分の悪いゴルフと次元が違った」と言ってのみ込んだ悔しさを、巻き返し必須の2日目につなげたい。「(ショットを立て直す方法を)考えます」と短く言って顔を上げた。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)