300万円から5年で1億円に…30歳目前からのスタートでFIREを実現した敏腕投資家「新高値ブレイク投資がピタリとハマりました」
個人投資家「kenmo」氏(X:@kenmokenmo)は、20代後半から株式投資を始め、5年目にして資産1億円を突破。現在は2億円以上を運用しており、株式投資の傍ら、数多くの企業のIRセミナーの主催やIRの支援などを行っている。そんな氏が、どんな投資を行い、どんな投資ポリシーを持っているのか、全3回にわたってインタビューをお届けする。1回目となる今回は、「投資のマイルール」について聞いた。
資金300万円からスタートし現在は2億円以上に
――まずは、kenmoさんの投資遍歴について教えてください。 投資を始めたのは、2012年です。株だけではなく不動産やFXなど色んな選択肢がありましたが、日本は地震大国なので不動産は資産が災害リスクにさらされる可能性があると判断しました。FXはギャンブル性が高いと感じたので選択肢から除外。そして選んだのが株でした。 ――投資を始めようと考えたきっかけは何だったんですか? 2008年にメーカーに入社して、サラリーマンとして3年ほど勤めていたとき、貯金は貯まっていくものの、将来の生活設計を考えるとお金に困りそうだと感じたのです。給料だけでは金持ちになれないと考え、29歳のときに資産運用をしなければと思い立ちはじめました。定年まで会社に勤める気はなかったので、リスクを取るなら若いうちのほうがいいと判断したというのもあります。 ――これまでの投資収益を教えていただけますか。 「2億円以上」としておいてください。最初の資金は300万円だったので、運が良かったというのもあると思います。
「新高値ブレイク投資」がピタリとハマる
――素晴らしい実績だと思います。2億円以上稼ぐまで、どんな道のりでしたか? 私は今までの投資遍歴を、3つのフェーズに分けて考えています。最初の1~2年はまだ取り返しのつく年齢だということで信用取引などレバレッジをかけることで積極的にリスクを取りました。 本屋で手当たり次第に株の本を買って勉強して、その中で「新高値ブレイク投資」(相場が上昇して、それまでの高値を超えたときにエントリーする手法)に出会いました。 これが自分に合っていたようで、実践していると300万円の資産が3,000万円になりました。しかし、これは実力ではないと客観的に見ている自分もいたのです。そこでビギナーズラックもここまでということにして、信用取引は卒業しました。 第2のフェーズでは、守りを固めつつ攻めていく「バランス」を重視しました。ファンダメンタルズに好材料がある優待銘柄は権利日に向けて株価が上昇する傾向があるので、まだあまり買われていないタイミングで優待銘柄を買っておき、実際に上がったら売るといった手法もよく活用していました。 さらに、もっとファンダメンタルズを勉強したいと考え、中小企業診断士の勉強をしたり、四季報をチェックしたりするようにもなりました。社会的にはコロナ禍が始まる少し前の頃です。 しかし、コロナ禍では5,000万円ほどの損切りを余儀なくされました。ここでかなり反省をして、四季報やSNSの情報だけだと不十分な部分があるとして、決算書を重視して変化を察知し、初動を取る方針に切り替えました。これが、第3のフェーズです。現在は15年勤めたメーカーを退職し、専業投資家の傍ら、投資家向け広報のIR(インベスター・リレーションズ)の法人を経営しています。
kenmo