競輪グランプリ出場は射程圏内、躍進中の40歳・岩本俊介が地元G2へ挑む 深谷知広の南関移籍は「だいぶ大きい」
3月は出走したレースすべて1着で、伊東G3も完全優勝。5月はいわき平GI「日本選手権競輪」で準優勝。前半戦で飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を見せた岩本俊介(40歳・千葉=94期)が地元ビッグ「サマーナイトフェスティバル(GII)」に参戦する。今回は前半戦を振り返り「好調の理由」や「賞金ランキング6位に位置する現在地」について話を聞いた。インタビュー途中には、連係することが増えた深谷知広の存在にも言及。グランプリ出場の射程圏内にいる岩本俊介の胸の内に迫った。(取材・文=八角あすか)
前半戦は“準備してこそ”の結果
ーーまず、気になるのは高松宮記念杯の落車の影響です。状態はいかがでしょうか? 岩本 宮記念杯の落車は軽傷で済んだので、大事には至らず1日休んで体の様子を見て、翌日から乗り始めました。直前の小松島記念は成績が全く振るわなかったんですが、うーん…難しいですね。 ーーその小松島記念、シリーズをふり返ってどうでしたか? 岩本 シリーズ全体を通じて全く走れていなかった。展開もあったりはするけど、僕自身も自転車が出なかったので、そう甘くはないなと。見てもらった通りの結果ですし、サマーナイトに向けては不安しかないですね。 ーーそこは気持ちも切り替えていただいて! 今年の前半戦をふり返っていただきたいと思います。 岩本 成績面は結果だけを総合して見ると、今までの中で最高の成績を残せたんじゃないかな。ダービーの2着があったし、伊東GIIIも獲らせてもらい、色々と充実した前半戦でした。他人事みたいでアレだけど「すごいなぁ」と(笑)。 ーーご自身の中での感触や手応えの部分ではどうでしたか? 岩本 展開もあるし、運が良い部分もだいぶあった。運が良いと言っても、そういう流れが向いたときに脚の準備ができていないと獲れるものも獲れません。準備ができていた上で、流れがこっちに向いたなっていう前半戦でしたね。 ーービッグウェーブ!ですか。 岩本 そんな大層なものじゃないですよ(笑)。自分よりも脚のある選手が多い中で力が拮抗してくると、やっぱり車番が良かったり、レースの中の流れだったりでみんなが狙っているわけですけど、良い位置に入れたっていうところ、あるいは先手になっても先行して逃げ粘れたっていうようなところですかね。 同じような力の人がいっぱいいて車番がない厳しい状況の番組もあるので、そういう中でも総合的に見て流れは良かったんでしょうね。もちろん、練習も頑張って準備してこその結果でもあるんですけど。あとは大事な場面で強い味方の後ろに付けたこと。ダービーでも大事な局面で深谷の後ろに回れた。そういうところだと思います。