銀座高級クラブママに改めて聞く“ホステスの枕”事情「“寝た”からって大金を払ってくださるほど簡単な世界ではない」
再来年の9月に向けて再び映画にチャレンジしたい
――また燃えそうなお言葉を…。では、銀座の女性の価値とは? ピカソやバンクシーの本物の絵は「億」の価値がありますよね。銀座の女性のエッチはその制作工程にも似ていて、その価値を作り上げる「ストーリー」が大事なんです。お金を払ったらやらせてくれるだけのエッチは安い。 大切なのは、お客様に「俺を理解して、俺を好きになって愛して、禁断の、俺だけにその身を委ねる」という“オンリーワンの体験”をさせること、しかもそれは“一点もの”だというストーリーをいかにお客様に見せられるか、というところなんです。 ――なんだか深い話です。それが前回もおっしゃっていた、「銀座はお客様に夢を見させる場」ということですか。 そうです。勘のいい女の子だと、中小企業の社長さんをひとりつかむと、同クラスの中小企業の社長さんのお客様が増える。開業医のお医者様をつかむと他のお医者様のお客様もつかめる。 これはどういうことかというと、勘がいいとそれぞれの立場に立つお客様の肝とも言えるこだわりの部分の理解度が高まり、心をつかみやすくなるということなんです。これって単に、一度や二度、寝ただけではつかめるものではないのです。 ――この前、望月さんがおっしゃってた「銀座のお客様としかエッチしてません」の真意はなんでしょうか。 「枕営業」というのは、「業務上でお付き合いのある人間同士が性的な関係を築くことによって、物事を有利に進めようとする営業方法」だそうですが、単に営業的な意味合いでお金を使ってほしくて関係に至ったわけではありません。 私は17歳で水商売に入ってきまして、その前はバスケット部に所属するごく普通の高校生でした。田舎の女の子が銀座のクラブにやってきてみたら、お客様方があんまりにも格好良くてスマートでキラキラと輝いて見えました。心から惚れて、お付き合いさせて頂いたという感じです。 ――今年はどんな年だったでしょうか? 7店舗目となる新店舗もオープンできましたし、ずっと夢だった映画の制作と公開ができたのは何よりでした。ただ、映画は内容的にかなり男性目線の実話誌的な感じで、映画ファンの方からは「物語がベタすぎ」「音楽もひどい」「自主映画か!」と酷評をいただきました。来年はお店の30周年なので、再来年の9月に向けて再び映画にチャレンジしたいなと。 ――また映画ですか(笑)! 日本のクラブって独自の文化で面白いと思うんですよ。Netflixさんは日本独自の企画に目を光らせていると言いますし、次はNetflixを目指したいです(笑)。 ――年末年始はどう過ごされるのでしょうか。お客様とハワイとか…? いえいえ、28日まで営業して、その後は家で本を読んだり映画を観たり、あとは新作の小説の続きも書きたいし。家でゆっくり過ごします。 銀座のぶっとびママの挑戦は今後も続く。 取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班
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