里山体育館、年内で休止 南砺市 地震で漏水、計画変更 復旧費用増で前倒し
南砺市議会民生文教常任委員会は10日開かれ、市側は富山、石川県境に近い市福光里山体育館を年内に休止し、廃止を検討する方針を示した。冬の臨時休業前までの利用を見込む。市公共施設再編計画では来年度末での休止を予定していたが、能登半島地震後に修理が困難な漏水が発生し、復旧費用がかさむことから前倒しする。竹田秀人市議(自民クラブ)の質問に市側が答えた。 福光里山体育館は南砺市小院瀬見の山間地にあり、1988(昭和63)年に整備された。住民らがテニスやバドミントンなどで利用している。 市によると、漏水箇所の特定には周囲の山や敷地内で配管を掘り出す必要があり、調査の延長が500メートル以上になる可能性がある。水道管の上流で水を止めると、体育館のトイレが使えないため漏水状態のまま当面使用する。このため、補正予算案に漏水による水道料金の増加分24万円を計上した。 体育館はクレー射撃場やライフル射撃場、野外緑地に近い。市は今後、地元住民に休止方針を説明する。地元が管理を引き受けるなど継続の道筋が見つからない場合、廃止する。 常任委ではこのほか、才川昌一氏(自民クラブ)が公共施設の再編と維持管理について「市全体の公共施設を点検し、維持すべき施設は適切に修理すべきだ」と求めた。