「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連時代の装備にも限界が...近づく局面の変化
ウクライナ侵攻の初期段階で、ロシアは新型戦車を含む高度な装備を大量に喪失。現在、ロシアは倉庫に眠る旧ソ連時代の戦車や装甲車に頼る状況で、その在庫も減少。戦闘能力に影響を与える
ウクライナ侵攻の初期段階で新型の戦車を含む高度な装備を大量に喪失したロシアにとって、倉庫に眠るソ連時代の戦車や装甲車、武器はまさに頼みの綱。【エリー・クック】 【動画】要衝のバフムトで自軍の地雷を踏むロシア軍戦車 だがその在庫も減少の一途をたどり、ウクライナでのロシアの戦闘能力に打撃を与える可能性がある。 英エコノミスト誌は7月16日付の記事で、多くの旧式戦車が長年風雨にさらされ、劣化していると指摘。 それらの活用能力は2025年半ばから後半にかけて「枯渇の臨界点」に達するだろうと予測した。英国際戦略研究所(IISS)のアナリスト、ミケル・ヤルスタは、ロシア軍が年末までに防衛的な戦いを強いられる可能性があると語っている。 IISSのバスティアン・ギーゲリッヒ所長は今年2月時点で、ロシアが失った戦車は少なくとも推定3000台に達するとメディアに語っていた。 「分かりやすく言えば、ロシアが戦場で失った戦車は、22年の攻撃開始時点で保有していた戦車の数を上回る」