【NFL】試合終了間際のFGブロックでチーフスの無敗を維持したLBシェナル
NFL史上唯一、無敗でスーパーボウル制覇を成し遂げた1972年シーズンのマイアミ・ドルフィンズは、現地10日(日)にデンバー・ブロンコスが35ヤードのフィールドゴールを決めるのを心待ちにしていた。しかし、あまり注目されてこなかったカンザスシティ・チーフスのラインバッカー(LB)が16対14でブロンコスに劇的な勝利を収めた試合の最後のプレーで頭角を現した際に、彼らは祝杯の準備を取りやめることになった。
レオ・シェナルはブロンコスのプロテクションを突破し、キッカー(K)ウィル・ルッツのキックを試合終了間際にブロック。チーフスの無敗シーズンを維持するのに印象的な形で貢献した。
チーム公式記録によると、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズは勝敗を決定づけたシェナルのブロックについて「こういう瞬間のために生きているんだ」と話したという。
「フットボールをしながら育ったら、どんな形であれウオークオフ(決着をつけるプレー)を決める瞬間を待ち望むものだ。こうして長い時間をかけてチームメイトと信頼関係を築いてきて、そんな仲間たちがああいうプレーを決めるのは、特別なことだ。レオはあの瞬間を一生忘れないだろう。みんなで一緒にそれを経験できて本当にうれしい」
シェナルがそのプレーで見せた力強さと運動能力は目を見張るものだった。身長約191cm、体重約113kgのシェナルはブロンコスのセンター(C)アレックス・フォーサイスを後ろに倒し、ボールを蹴ろうとしていたルッツに向かって飛び込んでボールを止めた。アローヘッド・スタジアムは熱狂の渦に包まれ、チーフスの成績は9勝0敗となっている。
マホームズはシェナルについて「彼はものすごく強い」と語った。
「Dラインマン(ディフェンシブラインマン)のような強さを持ちながら、ラインバッカーポジションでプレーしている。彼がトレーニングしているときに、端にいたい人はいないはず。俺たちは彼のことをジョン・シナって呼んでいるんだ。彼は全力で取り組む人だし、あのパワーと一緒にスピードや運動能力も兼ね備えているから、オフェンスでも起用されている。スーパーボウルでもそうだったし、今日もまた活躍してくれた」