「母の日」にマンゴー 贈答需要高まり平年比2割高
12日の「母の日」に向けて引き合いが強まるマンゴーの相場が、平年(過去5年平均)比2割高と堅調だ。曇天で成熟が遅れて入荷が少ない。加えて、栽培技術の向上によるブランド合格率の上昇も高値の要因となっている。 7日のマンゴーの日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、平年比20%高の1キロ4712円だった。4月下旬の取引量は同3割減。5月上旬も平年より少ない取引量で推移している。 主産地・宮崎県のJA宮崎経済連によると、今年の出荷は暖冬と日照量の確保で前進していたが「4月の曇天で成熟が遅れ、4月下旬は計画比3割減の出荷となった」という。 東京の青果卸は、不足感に加えて「秀品率の向上も高値の理由」と話す。宮崎経済連によると、栽培技術の確立によって「県産ブランドマンゴー『太陽のタマゴ』の発生比率は年々上昇している」という。 「母の日」に向けて贈答需要は高まる。同卸は「EC(電子商取引)ギフトや百貨店向けの引き合いは例年並みに強い」と話す。 「母の日」向け取引のピークは、9、10日を見込み「今週は平年よりも高い相場を維持する」(同卸)見通し。
日本農業新聞