水戸黄門・助さん役の財木琢磨、歴代追わず若々しく「女好きは意識して」
デビューのきっかけは「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」
財木の芸能界デビューのきっかけは、武田真治や柏原崇、溝端淳平、三浦翔平ら多くの人気俳優を輩出している「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」。12年に開催された第25回大会でフォトジェニック賞を獲得する。 「じつは中学3年生の時に1回受けていて、確かベスト40くらいまで行ったと思うんです。ただ、その時は母が応募して何のコンテストを受けているのか自分ではよく分からないままオーディション会場に連れて行かれて、結果的に落ちてしまって。その後、高校を卒業したあと2年間くらい働いていたのですが、会社の上司や周りの方に『芸能界を目指してみたら?』と勧められて。そのことを母に話したら、『もう1回受けてみてほしい』と……」 家族や周囲の後押しもあり、デビューのきっかけをつかんだ財木だが、 「会社の仕事を辞めて上京して、アルバイトをしていたのですが、安定した収入を得られないという危機感はスゴくありましたし、知らない土地で初めての一人暮らしに対する不安もありました」と当時を振り返る。
俳優としての転機はミュージカル「テニスの王子様」
そんな財木にとって転機となったのは、15年に上演され手塚国光役を演じた「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン」だ。当時を振り返り、「演じることの楽しさを知りましたし、同世代の若い仲間がたくさん出演していて、『こんなにできるヤツがいるのか』と力の差を感じたとき、負けたくないという気持ちもわいてきました。あの作品に出合えたことは僕の中で大きかったと思います」と明かす。 その後は「刀剣乱舞~三百年の子守唄~」をはじめ、舞台やミュージカルを中心に活躍。 今年発売した1st写真集『THE 財木琢磨』は1万部を売り上げ、香港や台湾でもイベントを行うなど、年々存在感を増しているが財木だが、出演作の中にはゲームや漫画を題材にしたいわゆる実写作品も多い。 原作にコアなファンを持つ実写作品は、役を演じるうえで苦労も多そうだが、 「まったく抵抗はないですし、楽しいです。自分が演じることで、原作のファンの方がそのキャラクターを好きになる理由も分かってくるし、実際にとても魅力的なキャラクターが多いですからね。『似ている』と言ってくださるのもうれしいですし、快感です」 そのうえで、財木は「そういう意味では、2.5次元ではないですけど『水戸黄門』にも原作がありますし、ドラマとしても歴代の出演者の方々が大切に演じてこられた、ファンの方たちにとっても思い入れの強い作品だと思うので。助さんを演じるうえでプレッシャーもありますが、喜びの方が大きいです」と真っ直ぐな瞳で語る。 多くの役との出合いに感謝し、財木は俳優人生という長い道中を力強く歩んで行く。 (文・取材/三杉武) ■財木琢磨(ざいき・たくま) 1992年10月15日生まれ、福岡県出身。 2012年開催の「第25回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞受賞したのをキッカケに芸能界デビュー。「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン」で8代目手塚国光役、ミュージカル「刀剣乱舞~三百年の子守唄~」で大倶利伽羅役などを演じて脚光を浴び、現在放送中のBS-TBS「水戸黄門」に佐々木助三郎役で出演。12月8日からスタートするライブイベント「ミュージカル『刀剣乱舞』~真剣乱舞祭 2017~」、来年1月上演の舞台「クジラの子らは砂上に歌う」への出演を控えている。