落合陽一“AIグラビアアイドルの是非”に言及「区別がつかないなら、AIで大丈夫じゃないですか?」
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、脳科学者の茂木健一郎さんと常連客の落合陽一さん。ここでは、シンギュラリティー(技術的特異点。人工知能が人間を上回る知性を持つ仮説)について2人が語り合いました。
◆技術的特異点はすでに到達した?
茂木:せっかくだから、シンギュラリティーについても語ろうよ。(落合さんは)“もうシンギュラリティーがきている”って言っていなかったっけ? 落合:2025年には、たぶん来るんじゃないかなと。みんなが気付かないうちに、もう始まっちゃっていると思いますよ。 茂木:どういうランディング? 落合:たぶん、日本と海外では全然違うと思います。日本って雇用規制があるので、全員無能でもたぶんクビにできないんですよ、だから面白いんじゃないですか。日本の場合は“飼われていたら飼われるしかない”というか、逆に言うとそれがめちゃくちゃいい仕事をしていると思うんですよ。 つまり、突然技術が発展しても明日から仕事がなくなるわけじゃない。残業がなくなるだけみたいな。だけど、アメリカだと席がなくなりますよね。 茂木:いや~(笑)。 落合:すでに、わずか1年で文字を書く職業だったり、広告関連の職業が減ったって聞きますよね。 茂木:コピーはAIのほうがうまそうだしなぁ。 落合:数出しもできますし。 茂木:あと“ハリウッド俳優のストライキ”って、かなり歴史的な意味があると思うんだけど、ああいう話がどうなるかだよね。 落合:たぶん、7割ぐらいの人が“いなくてもいいんじゃない”ってなっちゃうと思います。 茂木:そうだよね。“脇役とかはAIでいい”っていう話になっていきそう。そもそも、実写とCGの区別も必要ないわけじゃん? 落合:はい(今の時点で)区別もついていないですよね。 茂木:これさ、いろんな学生にも聞いているんだけど、“AIグラビアアイドル”を見てうれしいかどうかを聞くと、「(本物と)区別がつかないでいいならAIでいい」って言う人と「生身の人間がいないと嫌だ」っていう人の2つに分かれるんだけど、落合さんはどっち? 落合:あれは、区別がつかないからAIで大丈夫なんじゃないですか? 茂木:背後に生身の人間がいなくてもいい? 落合:いなくてもいいんじゃないですか。それか“生身の人間がいる”ということを永遠に信じさせてくれれば。 茂木:なるほどね。 (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」放送より)