「五大明王像」をお題に仏教大喜利を繰り広げる笑い飯の（右から）哲夫さん、西田さん＝金沢市の石川県立美術館

　奈良国立博物館展「まるごと奈良博」が開かれている金沢市の石川県立美術館で11日、奈良出身のお笑いコンビ笑い飯（哲夫さん、西田幸治さん）の「楽しい仏教美術トークショー」が行われた。奈良博展の展示品をお題にした仏教大喜利が開かれ、2人は独自の視点で仏像仏画を紹介して会場を笑いに誘い、仏教美術の魅力を伝えた。 　　●国宝「辟邪絵（へきじゃえ）」「五大明王像」触れ 　善神が鬼神を食らう様子を描いた国宝「辟邪絵（へきじゃえ）」について、仏教通の哲夫さんは「食べられているのは午頭天王（ごずてんのう）さんですね」とすかさず解説。鬼神を酢につけて食べる姿から、西田さんは「夏は甲子園見ながら、鬼をさっぱり食うのが最高やで」と善神のせりふを語り、哲夫さんが「やっぱり鬼ってこってりしてるんですかね?」などと掛け合いを披露した。 　不動明王（ふどうみょうおう）など明王5体がそろう「五大明王像」については、哲夫さんが「ジャニーズ入りたかったなー」、西田さんが「おーい磯野、野球しようぜ!」とそれぞれボケて沸かせた。 　仏教講座では、奈良博名誉サポーターを務める哲夫さんが、釈迦（しゃか）の生涯をユーモアたっぷりに語った。行列の横入りや、ガムの妖精などの定番ネタを届けた。 　　●展示会場もにぎわう 　3連休2日目となったこの日、展示会場もにぎわい、家族連れや愛好者グループがじっくりと仏教美術に親しんだ。 　奈良博展は25日まで。後期展は国宝4点、重要文化財54点を含む137点が並ぶ。12日の開館時間は午前8時半～午後6時となる。