競輪界のスーパースター 神山雄一郎選手(小山市出身)36年の現役生活にピリオド
栃木が生んだ競輪界のスーパースター、小山市出身の神山雄一郎選手が24日、東京都内で記者会見し、36年間の現役生活にピリオドを打つことを明らかにしました。 神山雄一郎選手は56歳。作新学院高校から競輪学校第61期生をトップの成績で卒業し、1988年5月8日に花月園競輪場でデビューしました。 G1・特別競輪の優勝16回、通算優勝回数の909はともに歴代1位で、生涯獲得賞金はダントツの約29億3830万円。6つの特別競輪をすべて優勝するグランドスラムを史上初めて達成するなど、日本の競輪界で記録づくし、桁違いの成績を残したスーパースターです。 オリンピックにも1996年のアトランタ、2000年のシドニーと2大会連続で出場しています。 36年間、輝き続けたレジェンドの引退発表記者会見には50人以上の記者が集まり、JKAの木戸寛会長や日本競輪選手会の安田光義理事長が駆け付けました。 (神山雄一郎選手)「私、神山雄一郎は、きのうまで走っていました取手競輪を最後に、競輪選手を引退させていただく決意をしました。本当に長い間ありがとうございました」 (率直な心境)「『えー、こんな日が来ちゃったんだな』というのが本当の心境。自分の中で競輪が好きだったので、正直やれることなら一生やり続けて、上位で戦い続けたかったので、この日が来てしまったというのが一番の心境」 (思い出のレースは)「初めて取った特別競輪が地元、宇都宮のオールスター競輪で、一番心に残っているかもしれない。思い出に残るレースはたくさんあるので決められないが、特別競輪を取れたというのは、自分の中で心に残っている」 (地元のファンへ)「地元では街なかやスーパー銭湯好きなので、行けば声をかけてもらえたので、応援していただいた。惜しまれつつやめるのもいいと思うので、県民の皆さんには僕の方こそ感謝しています」 穏やかな話しぶりで進んだ会見。「戦って強かったと思う選手は?」という質問の時でした。 (神山雄一郎選手)「(号泣しながら)競輪選手は魅力的な選手がいっぱいいるんです。強い弱いに関係なく…みんな素晴らしくて…すみません」「一生懸命頑張って上を目指して…そういう選手はみんな財産だと思っています」 (競輪の魅力)「こんな素晴らしい競技は世界中探してもないんじゃないか。競輪の奥深さ…負けの中に『かち(勝ち・価値)』がある。そういった競輪の魅力に僕は取りつかれました」 56歳まで走り続けた神山選手は、「しばらくはゆっくり休んで、これからも競輪界に貢献していきたい」と会見を締めくくりました。
とちぎテレビ