【MotoGP】スプリントで転倒のマルティン、決勝に向けてバイクの改善必須?「今のバイクじゃ戦えない」
プラマックのホルヘ・マルティンは、MotoGPイタリアGP決勝をポールポジションからスタートするにも関わらず、バイクを改善できなければ苦しいレースになると覚悟しているようだ。 【リザルト】MotoGP第7戦イタリアGP:スプリント結果 土曜日のスプリントレースでは、ポールポジションに並びながらもスタートで少し遅れ、3番手に後退したマルティン。その後は首位を行くフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)を追いかけたが、マルク・マルケス(グレシーニ)にも抜かれ3番手を走行中にターン1でスリップダウン。残り4周のところで転倒リタイアに終わった。 タイトル争いのライバルであるバニャイヤがスプリントを制し、12ポイントを稼いだのも痛手だが、それ以上にマルティンが懸念しているのは、金曜フリー走行でのロングランより明らかにペースが悪かったことだ。 「フロント(タイヤ)を使いすぎているようだから、作業が必要だ」 そうマルティンは語った。 「3周走ったところで、まるでタイヤがすでに20周走っているかのように感じた。リヤがプッシュしているような状況は間違いなく良くない」 「日曜日に向けてセットアップを改善しなくちゃいけない。このバイクでは競争力を発揮できない。どうなるか見てみよう」 「金曜日の夕方でさえ、使い込んだタイヤで1分46秒1が出ていたのに、スプリントの最後の方は全力でも1分46秒4だった。だから何かがおかしかったのは確かだ」 「フィーリングもあまり良くなかった。理由は分からない。ターンするのがとても難しかったから、明日に向けて解決する必要がある。コース上ではペッコ(バニャイヤ)やマルクと大きな違いがあるのが分かった」 マルティンが今季のスプリントでノーポイントに終わったのは初めて。スペインGP決勝でトップを快走しながら転倒リタイアして以来の、今季2度目の大きなミスだったと言える。 マルティンはスペインGPの時と同様、転倒した理由をすぐに説明することはできなかった。 「データを見たんだけど、その前のラップでワイドにはらんでしまったから、そうならないように少し早めにブレーキをかけたら転倒してしまったんだ」 「クラッシュについて理解できないのは嫌なんだ。タイヤの温度も内圧も問題なかった」 またスプリントの序盤、ターン1でエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)と交錯した件についても、マルティンは説明。自分は普通のラインを走っていたと語った。 マルティンはスタートでドゥカティの2台に先行されたが、すぐにバスティアニーニを抜き返すことに成功。だがバスティアニーニも負けじと、3周目のターン1でインに飛び込んだ。 バスティアニーニがバイクを止めきれずラインが膨らむと、マルティンはクロスラインをとった。そしてレーシングラインに戻ろうとしたバスティアニーニはマルティンと軽く接触。挙動を乱したバスティアニーニは転倒してしまった。 接触について完走を求められたマルティンは「エネアは1周目からアグレッシブだった」と振り返った。 「そしてターン1で彼がワイドになった。僕は近づくために普通のラインを走り、接触を感じたよ」 「彼がクラッシュしたかどうかは、僕は見ていないからわからなかったけど、テレビ(スクリーン)にはそう映っていた。後でレースディレクションに行かなければならない。彼らはすでに審議したと思うので、問題はないと思う」 「僕は普通のラインを走った。彼はワイドになった。もし彼が(マルティンを)見ずにラインに戻ってこなければ、接触を避けられただろう」 「彼が転倒し、僕が転倒しなかったのはラッキーだった」
Rachit Thukral