宝塚歌劇月組新トップコンビ・鳳月杏&天紫珠李 19年目&10年目で貫禄の本拠地お披露目
宝塚歌劇月組の新トップコンビ・鳳月杏(ほうづき・あん)&天紫珠李(あまし・じゅり)の本拠地お披露目公演「ゴールデン・リバティ」(作・演出、大野拓史)、「『PHOENIX RISING(フェニックス・ライジング)』―IN THE MOONLIGHT―」(作・演出、野口幸作)が16日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。 それぞれ今年7月に退団した月城かなと&海乃美月(うみの・みつき)の後任。今年8、9月の全国ツアーを経て、本拠地のセンターに立った。 鳳月は2006年入団の19年目で就任した最も“遅咲き”のトップスター。その実力は折り紙付きだ。相手役で10年目の天紫は3年目に男役から娘役に転向。12~18年の月組の先輩・愛希(まなき)れいかと同じ道をたどるが、鳳月同様に長い道程をたどってのトップ起用となった。 「ゴールデン―」は、サム・ペキンパー監督の名作映画「ワイルドバンチ」(69年公開)のオマージュのような西部劇。19世紀後半のアメリカを舞台に、列車強盗団「ワイルドバンチ」の生き残りで「人を殺めない」をモットーにするジェシー(鳳月)が、謎の女性・アナレア(天紫)と列車内で偶然に出会うが、彼女は謎の木箱を手にしており、その中身も当人の正体も不明だが、数々の追手に2人は追い詰められていく。 「芝居の月組」として受け継がれた伝統を鳳月は、いい意味で新トップらしからぬ貫禄と安定感で組を引っ張った。2人とも数々の“変身”を遂げる点も注目だ。 一方、鳳月の「鳳」の字からつながる「PHOENIX―」は芝居の題名と同様、黄金に輝く場面が印象的な華やかなレビュー。19年目でトップに上り詰めた鳳月が、今の立場への思いを込めたナンバー「NEVER ENDING JOURNEY」が印象的だ。 パレードのエトワールは白河りり。主な大階段下りの順は(夢奈瑠音・英かおと・彩みちる)―彩海せら―礼華はる―風間柚乃(羽根あり)―天紫―鳳月だった。12月25日まで。東京宝塚劇場では1月25日~3月9日に上演。
報知新聞社