佐藤健、世界が認めるアクションに妥協なし『はたらく細胞』プロも認める凄み
本作のアクションにかける佐藤の思いは真剣そのもの。シネマトゥデイのインタビューでも「アクションを本格的にやらないんだったら、僕がやる意味がないし、やる必要もないと思っていました」と語っていた。佐藤にとっては久々のアクションとなったが、大内はブランクを感じなかったという。
「僕らは仕事なので日々アクションに触れていますが、佐藤さんは少し久しぶりだということで、初めての練習の時に『俺、けっこう動いていないからね』という感じだったんです。そこで徐々に体を作るために『まずはこの立ち回りを練習して動きに慣れていきましょう』という段階を踏んだんですが、いざ始めるとすぐに集中して、自然といつも通りに動いてる。その様子を見て、全然衰えていないなと実感しました。もちろん、体力だけはどうしても少しずつ上げていく必要があるので、その点は僕も注意しながらペースを調整しつつ進めていきました」
さらに大内は、佐藤の俳優としての才能にも舌を巻く。「おそらく佐藤さんは、『佐藤健をお客さんに届ける』ことを第一に考えているわけではないと思います。お客さんが物語の中で感情移入したりするキャラクター……『はたらく細胞』なら白血球を届けたいという思いが一番にある気がします。そこから“その役を演じる佐藤健”としての表現が始まるというか。練習を重ねてアクションを完成させた上で、しっかりとお芝居を重ねてキャラクターを作り上げてる」
「それに、しんどいといった理由で練習を休むようなこともしません。むしろ『もう少し練習したいので回数を増やせませんか?』と提案してくるくらいです。そうした姿勢からも、非常に高いところを目指しているのがわかるし、役者としてのストイックさと真摯な姿勢は尊敬しますね」
香港、中国でスタントを学んだ経験を持ち、海外で活動する機会も多くなってきたという大内。その先で佐藤の評判を知る機会もあるといい「『るろうに剣心』は海外の人たちにもよく知られていて、当然、佐藤さんのことも知られています。彼自身がどれだけ意識しているかわかりませんが、アジアをはじめ、海外では、日本以上に“アクション俳優”として認識されている部分がある。だからこそ、抱えているプレッシャーも相当なものだと思いますし、彼も『もっとすごいものを』という使命感を抱えているように感じます」と明かす。