OMF開幕 華やぐ楽都
2月に亡くなった世界的な指揮者で、総監督の小澤征爾さんに全公演をささげる国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)が9日、開幕した。初日は松本市あがたの森文化会館講堂で若手音楽家による「OMF室内楽勉強会~木管アンサンブル~」が開かれ、みずみずしい演奏が約250人の聴衆を魅了した。 出演者は20歳から30歳までのオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンの演奏家計16人。6日までの6日間、下高井郡山ノ内町の奥志賀高原で合宿し、OMFの演奏を担うサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)のメンバーらから指導を受けてきた。 8人ずつでモーツァルトのセレナード第11番と第12番を演奏した後、16人でビゼーのカルメン組曲を披露した。聞き慣れた勇壮なメロディーをエネルギッシュに奏で、観客から大きな拍手を受けていた。 松本市の藤森晴子さん(82)は、中学校の同級生の新村正枝さん(82)と来場し「素晴らしかった。小澤さん亡き後のフェスティバルが盛り上がってほしい」と願っていた。 17日と9月1日には、小澤さんに感謝の気持ちを表す演奏会がOMF実行委員会などが主催して開かれる。小澤さんの恩師で桐朋学園設立者の一人の齋藤秀雄没後50年、SKOが始まって40年の節目ともなり、それにちなんだプログラムもある。9月4日まで。
市民タイムス