“寝起きの悪さ”を放置してはダメ!子供でも睡眠障害の可能性…専門家が教える受診判断のチェック方法
朝起こすと不機嫌になる。朝、頭痛や腹痛を訴える…。子供の寝起きの悪さに苦労している人はいないだろうか。もしかしたら、そこには睡眠障害が隠れているかもしれない。 【画像】「睡眠の質」を評価するための記録を付ける「睡眠表」 「子供の睡眠障害は大人よりも緊急の問題。子供にとっての睡眠は、脳を作り、育て、体内時計の働きを守り・高めるなど、今後の学校・社会生活の基盤づくりともいうべき重要な営みです。放置せずに小児科や小児精神科を受診しましょう」 こう話すのは、小児科医で日本眠育推進協議会の三池輝久理事長。三池さんに、受診の目安や診察に役立つ「睡眠記録」の取り方について聞いた。
受診の目安となるチェックリスト
子供の睡眠に問題があるかどうかを知るためにはどうすればいいのだろうか。 三池さんは、まずコミュニケーションに注目してほしいと話す。 「睡眠に問題がある子供は、最初にコミュニケーションに問題が起こってくることが多いです。具体的には、人と目を合わせない、友達や先生とのトラブルが増える…このようなことがあったら要注意」 その上で、子供が次のリストに一つでも当てはまっていないかチェックしてほしいという。 ・起こしてもなかなか起きない ・休日の起床時間が平日よりも1時間半以上遅い ・起こすと暴れるなど、異常に機嫌が悪い ・保育園でお昼寝からなかなか起きない ・夜中に頻繁に目が覚める(3回以上) ・夜中に目が覚めて30分~1時間以上起きている ・朝、頭痛・腹痛・吐き気・痛みなどを訴える ・友人や先生などとのトラブルが増える ・登園(校)を渋る・遅刻が増える ・午前中活気がなくゴロゴロしている ・勉強が手につかなくなる 当てはまった場合、次の生活改善に取り組んでみてほしいという。 ・家族で早寝早起き生活をする 理想は食事、風呂などを済ませた上で、夜8時過ぎには消灯して遅くとも9時には寝る。 難しい場合は週末など週に1~2日、普段より早寝をする日を作る。前倒しする時間は、子供が平日に起きる時間と休日に起きる時間の差を目安にする。休日も平日と同じ時刻に自分で起床できることを目指しておくと良い。 ・食事の時間を一定にする 就寝2時間前以降は食事を控える。 そしてこの生活改善を10~14日間程度行ってみても改善しなかった場合、医療の力が必要になることもあるため、速やかに子供の睡眠に詳しい小児科か小児精神科を受診することを三池さんは勧めている。