新関脇となり、稽古場の木札を指さす大の里

　日本相撲協会は１日、大相撲名古屋場所（７月１４日初日、ドルフィンズアリーナ）の新番付を発表し、夏場所で初優勝した大の里（二所ノ関）が新関脇に昇進した。幕下付け出しデビューから所要７場所は、武双山に並ぶ昭和以降２位のスピード記録（１位は５場所の逸ノ城）となる。愛知県安城市の部屋宿舎で会見した大の里は、番付を目にし「先場所より上がっていたので、うれしかった」と喜びを口にした。 　初土俵からの史上最速Ｖを果たした夏場所から１カ月余り。「先場所はやっぱり大きな自信になった」とし「次が大事になってくる」と気を引き締めた。６月は部屋での稽古に集中。じっくりと基礎をこなしてきたという。 　夏場所は新小結で１２勝。大関とりの起点を築いた。名古屋場所は足固めとなるが、２場所連続優勝などの好成績を残せば、一気に大関昇進の機運が高まる可能性もある。２４歳の大器は「上に目指せるものがあるのは、三役に上がった特権。この場所は大事な場所になってくる。アピールして頑張ります」と意欲を隠さなかった。 　この日で能登半島地震発生からちょうど半年。６月に被災地を訪問した際は、避難所の被災者に歓迎された。７日には故郷の石川県津幡町でパレードも予定されている。地元の大きな期待を受けて臨む名古屋場所へ。「たくさんの方が見てくれていると思う。結果を残して喜んでもらえるように頑張りたい」と活躍を期した。