「フナ取り神事」5年ぶり開催へ 4月29日、八代市鏡町の鏡ケ池で
締め込み姿の男たちが無病息災を祈り、泥だらけになって池のフナなどを捕まえる「フナ取り神事」が、29日に八代市鏡町の鏡ケ池である。大正時代から毎年4月7日に行っていたが、会社勤めなどの若者が参加しやすいように今年から「昭和の日」に合わせた。 神事は八代市指定無形民俗文化財。5世紀初め、祭神の蘇我石川宿禰[そがのいしかわのすくね]が暴徒鎮圧に来た際、地元の若者が池で捕まえたフナを献上したという故事に由来する。新型コロナウイルス禍で2020年から開催を中止したため、5年ぶりの開催となる。 鏡町内を練り歩く神幸行列は午前10時半に印鑰[いんにゃく]神社を出発し、午後2時45分ごろに鏡ケ池に到着予定。泥に当たると縁起が良いとされ、池の中の若者たちから観客に泥が浴びせられることもある。 神事実行委員会は「久々の開催で、参加予定の若者たちは張り切っている。多くの人に見に来てもらいたい」としている。(上島諒)