【岸和田競輪・GⅠパールカップ】石井貴子が4年ぶりの特別競輪V ガールズGPの出場権獲得
岸和田競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪、大阪・関西万博協賛『第2回パールカップ』(GI)は13日、12Rで決勝が行われ、石井貴子(34)=千葉・106期=が差し切り優勝。4年ぶりの特別競輪Vを初参戦のGIで飾った。2着は奥井迪。3着には尾崎睦が入った。 ◇ 大舞台で完全復活だ。その日できることを精いっぱいやる。その一つ一つの積み重ねと運も味方に、石井がGⅠ初出場Vを成し遂げた。 「信じられないけど、ほっぺたをつねったら痛かったので。恵まれた感じだけど、うれしいです」 準決勝4着1人の勝ち上がり権利をものにした。決勝は7番車で厳しい展開を覚悟していたが、最後方の石井の前を占めた奥井が打鐘4角から仕掛けると「併走になったりごちゃついても絶対に勝負権のある位置は渡せない」と奥井後位を死守しゴール前で差し切った。 ガールズ3期生として特別レース5Vを飾るなど、中心選手としてガールズケイリンをもり立ててきた。ところが度重なる落車でリズムを崩し、2020年8月のガールズドリームレースを最後に特別レース優勝とは疎遠に。昨春には練習中の落車で左鎖骨、肋骨、肩甲骨骨折などの大けがを負い「骨はくっつくけど、心が折れてしまって…」と一時は選手を辞めることも考えたという。そこからファンや仲間の支えもあって奮起。ビッグタイトルをつかむまでになった。 これで『ガールズグランプリ2024』(12月29日、静岡)の出走権を獲得した。「けがをする前とは比べず、少し前の自分より成長できるように」と一歩ずつ着実に歩みを進めていく。(仲野谷有紀)