大竹しのぶ 子育て中は「お母さんとしても女優さんとしても100点満点じゃない」「でもそれが人生」
女優の大竹しのぶ(67)が、20日放送のNHKラジオ第1「大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”」(水曜後9・05)に出演。子育てと仕事の両立について語った。 サイコロを振って出た目の年を振り返るコーナーで、「1995年」を振り返った。 この年に大竹はNHKのドラマ「八月の叫び」に出演した。「プラハに1か月ほどロケに行った。娘が小学校低学年で二千翔(にちか)も高学年くらい。1か月海外ロケが私にとってはすごく負担だった」と回想。「NHKだから割と余裕をもったスケジュールだった。プラハなんてなかなか行けるところじゃない。すごく美しい町で佐々木昭一郎という素晴らしい監督さんの元でお芝居ができる。でもとにかく子供のことが心配で心配で…。このシーンをこの日にやったら2日早く帰れるんじゃないかとか、そういうことばっかり考えていた。早く帰りたいばっかりだった」と振り返った。 「今考えると失礼な話。そんなに子供が心配なら引き受けるなって言われそう」とした上で、「思った以上に子供と離れるこどがすごく怖かった。母に預けていたので心配はいらなかったんですけど」と、当時の心境を吐露した。 さらに大竹は現地で、「ぐるんぐるんジェットコースターに乗っているみたいな目まいと吐き気」に。「病院に行って軽いメニエール病なんじゃないかって思われた。でも私は、“I want to back to Japan”って泣いちゃった。しっかりしなくちゃと気を取り直して、そしたら目まいも治った。次の日からしっかり撮影に挑みました」と振り返った。 「子供が小さい時は本当に大変でした」。仕事と子育ての両立に苦労したという。「その年にやった『罪と罰』も大阪で公演があったんですけど、だいたい日曜日の夜にお家に帰って、日、月とお家にいて子供たちのことをして、火曜日の朝の新幹線で大阪に戻る。体力もあったからやれたんだなって思いますけど」。 大竹は「だからお母さんとしても100点満点じゃないし、女優さんとしても100点満点じゃない。子育ての時期は私にとってはそういう時期だったなって思います」とし、「でもそれが人生ですよね。色々なものを背負いながらも頑張って生きていくのが人生だなと思いました」と明るく締めくくった。