定年退職後は少しゆっくりしてから次の仕事を探したいのですが、「雇用保険」は受け取れますか?
「定年退職後も働くことを希望しているが、すぐにではなく少し休んでから次の仕事を探したい」と希望されている方は多いでしょう。 雇用保険制度にはさまざまなものがあり、退職者は一定の要件を満たすことで失業保険を受給できます。 失業保険は定年退職した人も受給できるのか、定年退職後、少しの間休んでから次の仕事を探したい場合はどのようになるのかについて、詳しくご紹介します。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算
雇用保険とは?
雇用保険制度とは、労働者の生活と雇用の安定・就職の促進を目的とした制度です。 雇用保険の被保険者が離職した際、失業中の生活を心配することなく新しい仕事を探すことができるように、基本手当が支給されます。 受給期間は原則として離職した日の翌日から1年間とされています。1日当たりの受給額(基本手当日額)は2024年4月現在、45歳以上60歳未満で8490円、60歳以上65歳未満で7294円となっています。 厚生労働省 ハローワークインターネットサービス「基本手当について」を基に、基本手当の受給要件を2つご紹介します。 ●ハローワークに来所し、求職の申し込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、就業につくことができない「失業の状態」にあること ●離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上あること。ただし、特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上ある場合でも可
すぐに仕事を探す予定がなくても雇用保険は受給できる?
上記でご紹介した通り、基本手当を受給できるのは、求職活動を行っていて「就職したい」という意思といつでも就職できる能力があるにもかかわらず、就職できない方です。そのため、定年退職後すぐに仕事を探す予定がない方は、原則として受給対象ではありません。 ただし、受給期間の延長申請を行うことで、後から受給手続きができるようになります。