広島・斉藤優汰 誰もが認めるポテンシャルの高さ 着実に歩を進める右腕/待たれる一軍デビュー
高卒2年目で初めて出場した7月20日のフレッシュ球宴(姫路)は、1回2安打1失点。2022年ドラフト1位の斉藤優汰にとって、爪痕を残すほどの登板とはいかなかったものの、数字には表れない充実した時間となった。「リーグが違う選手の投球も初めて見ることができた。普段、話すことのない他球団の選手とも話せて良かったです」。刺激は大きかったようだ。 【選手データ】斉藤優汰 プロフィール・通算成績・試合速報 生まれ育った北海道を離れ、広島で迎えた2度目の夏。「やっぱり慣れないです」。故郷では味わったことのない猛暑に歪める表情も、心なしか大人びてきた。自身の現状について「去年より体力もついてきたかな、というのは感じています」と、ゆっくりではあるが着実に歩みは進めている。 若手中心だった今春キャンプで一軍を経験。“凱旋登板”となった日本ハムとのオープン戦(3月13日=エスコンF)では、最速を大幅に更新する156キロをマーク。今季は8月11日現在、ウエスタン・リーグ登板6試合で0勝2敗、防御率5.74で、5月18日以降は登板はなし。今はプロで戦える安定性を求め、土台づくりに励んでいる。 新井貴浩監督も黒田博樹球団アドバイザーも「やはり持っているポテンシャルは非常に高い」と口をそろえる。 「キャンプから変わらず、軸足の使い方やボールの強さを出せるように取り組んでいる。同じような体の使い方ができれば、出力も安定する。常時150キロを出せるようになれば、勝負していけると思う」 20歳右腕が1日でも早い一軍デビューに向けて、もがき続けていく。 写真=BBM
週刊ベースボール