【豊橋競輪・中日スポーツ賞 JPF杯】45歳・村上博幸が今年初V、かつてのGP覇者が復活へのろし ガールズは石井寛子が今年10度目の優勝
◇26日 F1「中日スポーツ賞 JPF杯」最終日(愛知県・豊橋競輪) 12Rで決勝を行い、村上博幸(45)=京都=が寺崎浩平の仕掛けに乗って差し切り、昨年5月の玉野FⅠ以来となる今年初優勝を飾った。2着はゴール前で伸びた大森慶一、3着は寺崎が粘った。また、10Rのガールズケイリンは石井寛子(38)=東京=が逃げた太田美穂を差して今年10度目の優勝を決めた。 ◇ 打鐘6番手から仕掛け、最終2角までに出切った寺崎を追う絶好の展開を村上はものにした。寺崎を残すという思いよりも、絶対に自分が勝つんだという気迫。たまっていたフラストレーションを発散するかのように差し切った。「寺崎君はすごいスピードだった。さすがは元ナショナルチーム。僕は全開で踏ませてもらったよ。今や彼は競輪界を代表する選手だし、F1でどうこう言うレベルではないからね」と久々の優勝の余韻に浸った。 ここまでの流れは悪かった。4月の西武園記念で落車負傷して途中欠場。大事を取って直後の日本選手権を欠場したことで競走得点が伸びなかった。それにより地元地区のG1高松宮記念杯は番組に恵まれず、成績も低迷した。「日本選手権後の玉野F1準決も車体故障。感触は良かったのに、ずっと踏めずに終わっていた。だから思い切り踏みたいという思いをずっと持っていたんだ」。その熱い気持ちをこの豊橋の夜にぶつけた。 かつてのGP覇者も45歳。50歳まではS級1班に居続けるという目標を持ちながら、まだまだトップクラスでやれる手応えがある。「もう一回しっかりと取り組んで、G1でも印が付く選手になるよ」。古性優作、脇本雄太に寺崎と機動力がそろう近畿。自分の頑張り次第で再び大舞台で活躍することは可能だ。
中日スポーツ