【盾の勇者の成り上がり】藤川千愛が表現した“好き”という気持ち!
TVアニメ『マイホームヒーロー』オープニングテーマ「愛の歌」や『盾の勇者の成り上がり Season 2』エンディングテーマ「ゆずれない」など、話題のアニメのテーマソングを手がける藤川千愛が、アルバム『内の臓が愚痴をこぼすもので』をリリース。インタビュー前編では、放送中の『盾の勇者の成り上がり Season 3』エンディングテーマ「好きになってはいけない理由」、『聖剣学院の魔剣使い』のオープニングテーマ「1000年愛」、岡山県井原市 市制施行70周年記念ソング「普通じゃない世界を知らなかった僕ら」について、歌詞に込めた気持ちなど話を聞いた。(前編/全2回) 【関連画像】藤川千愛の3種類のJKとアー写を見る(4枚) ■どのキャラクターと重ねてもいっぺんの救いになれば ――藤川さんと言えば『盾の勇者の成り上がり』です。放送中の「Season 3」エンディングテーマ「好きになってはいけない理由」が話題です。 藤川:私はタイアップの作品は、まずは原作を読み込んで、物語には描かれていない時間だったりシーンをできるだけ想像して歌詞を書くようにしています。「好きになってはいけない理由」は、物語も第3期ということも考慮してヒロインのラフタリアと主人公・岩谷尚文の煮え切らない、心の葛藤や本音というものを歌にすることで、ヒロインの気持ちを代弁できたらいいなと思って書きました。なので今までの楽曲よりも、一歩も二歩も踏み込んで“好き”という直接的な言葉を使って作詞をしました。 ――これまでも同シリーズの第1期エンディングテーマ「きみの名前」と「あたしが隣にいるうちに」、第2期エンディングテーマ「ゆずれない」を担当。今回で同シリーズに書き下ろすのは4曲目ですね。 藤川:3曲とも王道バラードという感じの楽曲でしたので、今回は変化を付けたいと思って、作曲・編曲の藤永龍太郎(Elements Garden)さんには、「スローバラードでもなくアップテンポでもない絶妙なBPMの曲にしたい」とお話をして、本曲の制作に入りました。 ――テレビアニメSeason3の藤川さん的な見どころは? 藤川:原作では、人と人の複雑な関係や人間の弱さが深く描かれていて、そこがアニメでどんな風に表現されていくのか楽しみにしています。個人的に注目しているキャラクターは、やっぱりアトラです。「好きになってはいけない理由」は最初、ラフタリアの目線で書いていたのですが、書いているうちに「これはアトラにも当てはまるな」と思うようにもなりました。実際にこの曲が放送で流れると、SNSで「これはアトラの曲だと思う」と考察している声もたくさんあって。でもラフタリアやアトラに限らず、尚文を慕っているどのキャラクターにも当てはまる部分があるので、どのキャラクターと重ねてもいっぺんの救いになるような曲になればいいなと思います。 ■1000年もの間夢の中でも“あなたと会えることを待ち望んでいる” ――『聖剣学院の魔剣使い』のオープニングテーマ「1000年愛」は、どんなイメージで制作されましたか? 藤川:主人公の魔王がヒロインと再会するために1000年の眠りにつき、1000年後に転生したヒロインを探すというストーリーです。この曲も物語には描かれていない部分を書きたいと思って、主人公が眠っていた間の気持ち、1000年もの間夢の中でも“あなたと会えることを待ち望んでいる”という気持ちを、サビにしたいと思って、それで〈1000年同じ夢をみたよ〉というフレーズが最初に浮かびました。〈誰かをまた救うなんて『愚』〉というフレーズもお気に入りなのですが……。主人公はもともと人間の勇者で、救った人間に裏切られ殺されて魔王になるといういきさつがあって。でも1000年後に蘇った時、また人間を救っている。そうした状況に皮肉を込めて〈『愚』〉と付けました。 ――この曲も藤永さんの作曲・編曲ですね。 藤川:そうですね。いつもアニメの世界観に寄り添いながら私の良さも引き出して、エモい感じで作ってくれるので信頼しています。