「極太脚」の34歳・中学校教員がボディコンテスト世界選手権で活躍 やっと受け入れられた「ありのままの自分」
12月19日(木)、東京・有明コロシアムにて行われた『IFBB 世界フィットネス選手権』ウェルネス168㎝以下級で岸野悠佳(きしの・はるか/34)選手が一際目を惹くバルクと筋肉の丸みで国際大会初出場にして4位入賞の成績を残した。 【写真】岸野悠佳選手の極太脚&バルクのある筋肉美
「大会を終えて、周りの方にこれまでどれほどの迷惑をかけたか、という自分の至らなさを申し訳なく思う気持ちが一番大きいです。それと同時に自分をやっと受け入れることができたという心の穏やかさがありました」 筋量の多さからステロイドユーザーを疑われることもあるが、「私はこれまでもこれからも正真正銘のナチュラルです」。そう言ってくれた岸野選手は、「子どものころからゴツい自分の体形にコンプレックスを抱え、絶望しながら生きてきていた」という。 7月に開催された『SPORTEC CUP』で3位、9月の『オールジャパン ウェルネス チャンピオンシップス』163cm超級で優勝しても自身に対する意識は変わらず、さらに絶望し、精神的に限界を迎え大リバウンド。 そこから世界選手権を迎えるまでにもがく中で、『ありのままの自分』を許し受け入れるために必要な考え方に気づくことができたという。その考え方を身に付け、来シーズンに向けて進み始めている。 「気持ちの面で殻を破れたので、自分としてはやっとスタート地点に立てた気持ちです。自分の力を最大限に発揮し、エクサイズの柏木(三樹)先生とトレーナーである北村(真紀子)さんと一緒に、私にしかできないウェルネスを作り上げて、もう一度世界にリベンジして世界チャンピオンになりたいです。応援し、全力で力を貸してくださるたくさんの方々に今度こそ結果で恩返ししたいです。とは言ってもトレーニングもマッスルコントロールもポージングも何もかもまだまだ下手くそです。減量も含め、全てにおいて自分にリベンジします」 また中学校教員で忙しい日々を送る中、競技に励んでいる岸野選手を今後も応援していきたい。 「教員の仕事は基本一年中忙しいですが、成績処理や学校行事などが立て込む時期に大会があると、時間も心も圧迫されてストレスに押しつぶされそうでした。家に帰ったら毎日廃人でギリギリを生きていました。今年は異動して1年目だったこともあるので、来年はもう少し余裕がもてる……はずです!!」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中原義史