「足跡は現金あった事務机に一方通行で偽装のためにつけたもの」⇔「被告のものとは証明されず」【現職県議の妻殺害事件】3つ目のテーマ「現場の状況・痕跡」の論点まとめを記者解説
元県議会議員が妻殺害の罪に問われている裁判員裁判は、4つの争点の内、3つ目のテーマとなる「現場の状況・痕跡」についての証人尋問を終え、8日に検察弁護双方が最終的な主張を述べました。 【写真を見る】「足跡は現金あった事務机に一方通行で偽装のためにつけたもの」⇔「被告のものとは証明されず」【現職県議の妻殺害事件】3つ目のテーマ「現場の状況・痕跡」の論点まとめを記者解説 宮入キャスター: ここからは裁判を取材している小口記者とお伝えします。 審理だけで10日以上になる裁判で丸山被告の様子に変化は? 小口記者: 証人尋問が行われている際、丸山被告は目を閉じて、人差し指で額を複数回叩きながら、何かをつぶやいていました。 過去を思い出そうとしているような仕草でした。 宮入キャスター: 事件現場の足跡はどのようなものだったのでしょうか? 小口記者: こちらが検察側が明らかにした事務所の見取り図で、希美さんは事務机と金庫の間に倒れていました。 近くの事務机の引き出しには、手提げ金庫が入っていましたが、事件の後、この中の現金の一部がなくなっていました。 証言した警察官によりますと、事務所内の足跡を採取したところ、複数の土足の足跡が見つかりました。 その足跡は、まるで現金がある場所を知っているかのように、出入り口から事務机にかけて一方通行でした。 戻る際の足跡や希美さんの近くに足跡はなく、不自然なものだったということです。 この足跡が丸山被告のものであるかどうかが大きな争点となりました。 宮入キャスター: 足跡について検察・弁護側はどのように主張しましたか? 小口記者: 証人尋問では、スポーツメーカーに勤務するテニスシューズの開発担当者が出廷し、現場に残された足跡は自分が設計したデザインと特徴が一致すると証言しました。 裁判でポイントとなったのが、事件の10年前、2011年に撮影された写真です。 丸山被告が長男の運動会に参加した際のもので、このとき、履いていた靴について、開発担当者は、自分が設計した靴であると証言。 検察側は、「金目当ての窃盗犯が土足で侵入した」と見せかけるため、丸山被告がテニスシューズを履いて、足跡をつけたと主張。
一方弁護側は、テニスシューズの靴底と完全に一致する現場の足跡はなく、足跡が被告のものであるとは証明されていないなどと主張しました。 宮入キャスター: 写真に映っていた被告のテニスシューズはどこに? 小口記者: 靴自体は見つかっていません。 このため、足跡と同じもであるとの立証はできていないのが現状です。 宮入キャスター: 今後の裁判は? 小口記者: 裁判は11日から最後のテーマである「事件前後の被告人の言動」について審理が行われます。
信越放送
【関連記事】
- 「こんな国に産んでごめんね…」「こんな腐った世の中を見せずにすんで良かった…」ともに我が子を事故で亡くした母親が残した言葉…親が調べて検察を動かし中3死亡事故は最高裁の判断へ、変わらない交通事故初動捜査の問題点
- 「極刑にしてほしい…」涙で声を震わせ妻の母親が証言「娘の苦しさを味わわせたい…」【現職県議の妻殺害事件】「本当に辛かった…なんでこんなことに、頭が真っ白に」娘を失った母が怒りの訴え
- 「子どもの数が増えて…」人口が増え続ける村…40年で人口が何と1.6倍に!給食センター新たに建設、保育園増改築…それにしてもナゼ増えている…?取材して分かった納得の理由
- 県幹部など招き「マツタケ狩り」過去には国会議員も参加…「ビニール袋に入れて持って帰ってもらった時も…」規格外品はお土産に、30年来にわたって村有林で…今後の実施は見送り
- 「結婚するつもりだよ、幸せにする自信がある…」SNSやり取り公開「結婚を迫られた…」元交際相手が証言「話を聞いてくれないとストーカーになりそうだ…」と一方的に…【現職県議の妻殺害事件】